▼高橋信之選
【金賞】
★待つという静けさがあり望の月/志賀たいじ
昇る月を待つ心地。静かであって望月の澄んだ光への期待が伺えます。(高橋正子)
【銀賞/2句】
★月の出の風に乗り来し磯の音/篠木睦
伊勢の月の出は、海からでしょうか。磯の音交じりの風の音が、月の出の気分を高めていますね。(高橋正子)
★谷よりの清水に育つ今年米/祝恵子
【銅賞/3句】
★北へ雲動けば全き月となる/古田けいじ
月は東から南を回って動くので、北へ雲が動くと、全き月がしばらく見えて、その瞬間がうれしそうです。
(高橋正子)
★夜業の子軽く手を上げ帰り来ぬ/河ひろこ
★靡くことなくて月下の曼珠沙華/矢野文彦
▼高橋正子選
【金賞】
★靡くことなくて月下の曼珠沙華/矢野文彦
「靡くこと」のない、月下の曼珠沙華に、月光の涼しさを感じます。(高橋正子)
【銀賞/2句】
★月光を入れむと御堂開け放つ/ 黒谷光子
御堂の仏様に月光を入れて差し上げるやさしさに、感銘をうけます。(高橋正子)
★水底を映し満月皓々と/大給圭泉
水底まで見せてくれる満月の明かりは、水には十分すぎる明るさですね。水の中の月光がいいです。(高橋正子)
【銅賞/3句】
★谷よりの清水に育つ今年米/祝恵子
清流米とでも名づけたいお米ですね。(高橋正子)
★満月に郷里(くに)の初物間に合えり/安丸てつじ
初物はなんでしょうか。栗でしょうか。郷里のもので月が祀れるなんていいですね。(高橋正子)
★母を呼び満月の明るさの中へ/藤田裕子
「満月の明るさの中へ」が、明るくてやさしくて、いいですね。「母を呼び」が自然です。(高橋正子)
| |