互選とコメント全作品過去入賞発表一覧伝言板


お月見チャット句会2005入賞作品
2005年9月18日

『お月見チャット句会入賞発表@』
▼高橋信之選

【金賞】
★待つという静けさがあり望の月/志賀たいじ
昇る月を待つ心地。静かであって望月の澄んだ光への期待が伺えます。(高橋正子)

【銀賞/2句】
★月の出の風に乗り来し磯の音/篠木睦
伊勢の月の出は、海からでしょうか。磯の音交じりの風の音が、月の出の気分を高めていますね。(高橋正子)

★谷よりの清水に育つ今年米/祝恵子

【銅賞/3句】
★北へ雲動けば全き月となる/古田けいじ
月は東から南を回って動くので、北へ雲が動くと、全き月がしばらく見えて、その瞬間がうれしそうです。 (高橋正子)

★夜業の子軽く手を上げ帰り来ぬ/河ひろこ
★靡くことなくて月下の曼珠沙華/矢野文彦

▼高橋正子選

【金賞】
★靡くことなくて月下の曼珠沙華/矢野文彦
「靡くこと」のない、月下の曼珠沙華に、月光の涼しさを感じます。(高橋正子)

【銀賞/2句】
★月光を入れむと御堂開け放つ/ 黒谷光子
御堂の仏様に月光を入れて差し上げるやさしさに、感銘をうけます。(高橋正子)

★水底を映し満月皓々と/大給圭泉
水底まで見せてくれる満月の明かりは、水には十分すぎる明るさですね。水の中の月光がいいです。(高橋正子)

【銅賞/3句】
★谷よりの清水に育つ今年米/祝恵子
清流米とでも名づけたいお米ですね。(高橋正子)

★満月に郷里(くに)の初物間に合えり/安丸てつじ
初物はなんでしょうか。栗でしょうか。郷里のもので月が祀れるなんていいですね。(高橋正子)

★母を呼び満月の明るさの中へ/藤田裕子
「満月の明るさの中へ」が、明るくてやさしくて、いいですね。「母を呼び」が自然です。(高橋正子)

『お月見チャット句会入賞発表A』
▼高橋信之・高橋正子選

【優秀@/10句】
★満月の夜をそのままに立つ欅/藤田洋子
満月の夜は、そっとそのままにして立っている欅。存在感のある欅と良夜です。(高橋正子)

★一向に無月のままや針仕事/ 河ひろこ
月の出は、いつかと針仕事をしながら心待ちにするのだが、一向に月は出ない。生活とともにある月がいいですね。(高橋正子)

★夫今宵シンガポールに月仰ぐ/臼井虹玉
シンガポールの月がエキゾチックで、澄んでいて、高くて、いいですね。ご主人と同じ月が見れるのもラッキーです。(高橋正子)

★月満ちて狭山の丘にとどまれり/尾ア 弦
丘の上の月。いつまでもそこにいてほしい満ちた月です。(高橋正子)

★どの窓も澄める月夜を賜れり/かわなますみ
どの家の窓も、月夜の明かりをいただいて、いい夜となっています。(高橋正子)

★芒剪る田島の原の風乾き /大山 凉
田島の原は、荒川の右岸と聞きます。「風乾き」に惹かれるものがあります。(高橋正子)

★満月や乳吸う赤子丸々と/飯島治蝶
月光に照らされ、安らかな赤ちゃんですが、丸々と太って、力強さを感じます。(高橋正子)

★それぞれに暮らしのありて良夜かな/多田有花
それぞれの暮らしを静かに照らす月のひかり。「良夜」がいい。(高橋正子)

★秋蝶のベランダに影ゆらし去る/祝恵子
★満月の透きて此の夜の濁りなく/大山 凉

【優秀A/19句】
★伊勢湾の波かがやかせ月のぼる/澤井渥
伊勢の海を一度だけ見たことがあります。いい月の出ですね。(高橋正子)

★屋根ごとに光を反す今日の月/河野一志
屋根ごとの月の光が、今日の月で、息づくように照っているのが、平和な様子です。(高橋正子)

★名月や階下の妻に声をかけ/おおにしひろし
二階から見た月の美しさに、階下の妻にも声をかけた。それからは、お二人で月を眺められたことですね。一人見るには、もったいない月です。(高橋正子)

★無月なる築山に白き灯を点す/池田多津子
築山が見れるように灯をともしたのが、あたかも白い月の光のようです。(高橋正子)

★満月や生きしものみなおだやかに/碇 英一
満月の光に、あまねく照らされたものは、すべてがおだやかに見えます。(高橋正子)

★満月に一声あげし後静か/池田加代子
満月に一声歓声をあげて、あとは、思い思いに月を愛でて静かになのでしょうね。(高橋正子)

★瑞々し満月海より生(あ)れしごと/岩本康子
海から出たような月は、ヴィーナスのような美しさです。(高橋正子)

★風通る狭庭を照らし望の月/渋谷洋介
風の通る庭に差し込んでくる月光が、そうそうとした感じでいいですね。(高橋正子)

★子の家に子守して観る今日の月/甲斐ひさこ
子守をしながらの今日の月。十五夜の童謡が聞こえてきそうな夜ですね。(高橋正子)

★十五夜の縁に卓出し月祀る/堀佐夜子
昔ながらのお月見。いいですね。(高橋正子)

★露座仏に残る秋日の温みかな/古賀一弘
露座仏だから残る秋日の温み。ほのかな温みがいいですね。(高橋正子)

★満月を去りゆく雲も又過客/野田ゆたか
去りゆくものは、旅人。満月を過ぎってゆく雲も旅人なのですね。(高橋正子)

★満月の浮かぶ宇宙の深き色/平田 弘
満月が浮かぶといっそう深くなる空の色。宇宙と呼んだ空が映像のように想像できます。(高橋正子)

★満月の明かりが教えた帰り道/脇坂紀子
家に着くまで、満月の明かりを楽しんだ気持ちがでていますね。良夜の家路がいいですね。(高橋正子)

★ファンファーレ秋天を一周す/日野正人
ファンファーレは、秋天を一回りして帰ってきた。天を一周するファンファーレが、楽しいですね。(高橋正子)

★いもたきの月光の川澄みわたり/松井厚子
大洲肱川のいもたきが月光の中で行われたのでしょう。月の光に、川の水もますます澄んで感じられました。河原のいもたきで、身近に月光の川を感じられたことですね。(高橋正子)

★野の風や尾花咲きけるビオトープ/山中啓輔
ビオトープにも尾花が咲き、野の風が吹いてくる。人工といいながらも、そこに確かに秋がありますね。(高橋正子)

★満月の丸きを見れば嬉しかり/長岡芳樹
丸いということがうれしい。満ちて、全きもののうれしさですね。 (高橋正子)

★幼き子窓から仰ぐ天に月/高橋秀之
窓から天の月を見上げる子どもがかわいらしいですね。童画を見るようです。(高橋正子)

※上記入賞発表は、追加訂正されることがあります。

『お月見チャット句会選者詠』
■選者詠/高橋信之
★熟れ近き青よ稲穂の充実に/高橋信之
稲の熟れる時期には、稲の緑は、青色を落とし始める。稲穂が充実した色と、そのときの稲の葉の青にいい調和があります。

★満月に今日を供えるもののなし/高橋信之
今日は、大洲でパソコン教室があり、帰宅したのが、午後6時。昨日は、昨日でしたから、今夜はなにもありません。空の月だけです。

★稲穂の垂れの同じ向きして重たさよ

■選者詠/高橋正子
★旅の目に田毎の畦の曼珠沙華
★いっせいに月を待つべく曼珠沙華
★満月を見に出てひとり月とわれ


『お月見チャット句会互選句の集計結果/野田ゆたか集計』
互選の集計結果は次のとおりです。

【高点句】
 16点 満月を去りゆく雲も又過客 /野田ゆたか
 12点 待つという静けさがあり望の月 /志賀たいじ
  9点 満月や生きしものみなおだやかに  /碇 英一

【高点者】
 17点 野田ゆたか
 12点 志賀たいじ
  9点 碇 英一

  記事 互選句の集計に当たっては選者詠句は割愛しています。