■盂蘭盆チャット句会2003■
(その1)
2003年8月12日(旧暦7月15日)
午後8時〜11時
水煙ネット
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ヘルメット並んで置かれ盆休み/霧野萬地郎
良き親子関係が手に取るようです、四方山話に花がさくでしょう。
盆の月故郷遠くなりにけり/安丸てつじ
盆暮れの墓参が精一杯です、父母ありてこそです。
盆の夜の父に良く似た吾の影 静水
わが影に在りし日の父を見て偲ぶ盆の夜の静けさが深まります。
車椅子軽き母のせ盆参り 光雅
優しい親思いの気持ちが素直に伝わります。
盆用意終えて夜風のふと匂う 洋子
家の行事をきちんと終えて盆を迎える心積りとゆとりがうかがえます。
蜩の透き通らせて夕景色/多田有花
蜩が鳴けば、辺りの景色は、その声に澄み渡るようです。「夕景色」を懐かしくいろいろと想像します。
盆の朝机の脚の確かなる/高橋信之
盆の朝の清かな空気が、机の脚をはっきりと目に見させてくれています。
流灯となりても行く方激しかり/金子孝道
流灯は静かに流れ行くものと思いがちですが、思えば、そんなに平坦な水を流れて行くばかりではありませんね。波にもまれたり、海へまで行けばどんなことになるのでしょう。そんな思いを抱かせてくれる流灯です。
盆の朝机の脚の確かなる
盆が来て何かが終わりまた始まる
秋蝉の今日あれば今日を鳴く
蜩の透き通らせて夕景色
文月や座敷に夕陽の入りにけり
盆の月いつも何かを待っている
花を手に電車の親子盆まいり/祝恵子
電車に乗る親子の手に花があれば、お盆のお墓参りとわかる花ですが、お盆のいい光景ですね。親子の間に通う情も自然でいいですね。
盆の月高速道で見る羽目に
流灯となりても行く方激しかり
秋の暮日の影いつか灯の影に
花を手に電車の親子盆まいり
小雨降る線香煙る盆の寺
薬局の裏のほこらや夕化粧
亡父(ちと)も摘みし野の盆花を切りそろえ 萬地郎
切りそろえる清らかな野の盆花に、亡きお父様への思いがこめられているよう
です。
水色を軒端に吊るす盆提灯 けいじ
軒端に揺れる盆提灯のきれいな水色がお盆の供養の趣を感じさせてくれます。
車椅子軽き母のせ盆参り/守屋光雅
まだお母様がご健在で、「軽き母」を大切にされる気持ちが、「盆参り」でしみじみと伝わってきます。
車椅子軽き母のせ盆参り
盆花もセロハン包み道の駅
仰いでもあるもの虫の闇ばかり
※申し訳ありません。投句だけとなるかも知れません。
盆の夜の虫音のはやも鋭くなりぬ / 高橋正子
日中は暑い夜はめっきり秋となっての盆。静かな盆の夜が伺えます。
手土産のおはぎまん丸盆の膳 / 堀佐夜子
先祖を偲んでの盆の膳。昔ながらのご馳走のおはぎがいいですね。
ひぐらしの鳴き継ぎ合える郷の山/碇 英一
こちらでひぐらしが鳴いたかと思うと、向こうでまた鳴き始め、「鳴き継ぎ合える」ということなのですね。故郷の山にあれこれと思いが巡ります。
雨残る草のそよぎて盆の入り/藤田洋子
降るともなく降る雨は、盆らしく静かですが、その雨の残る草が風にそよいで盆の入りをよく感じさせてくれますね。
盆の夜の虫音のはやも鋭くなりぬ 正子
盆の夜を迎えて、はや繁く鳴く虫の音に季節のさやけさをいち早く感じます。
手土産のおはぎまん丸盆の膳 佐夜子
美味しそうな真ん丸いおはぎに手土産の温もりが感じられます。
盆の夜の虫音のはやも鋭くなりぬ 正子
秋の忍び寄るお盆に聴く虫の音、季感の溢れた句だと思います。
振り向かぬまま渚行く盆の月 萬地郎
満月でも盆の月は緩やかに渚をゆく背を見送ってくれますね。
姉妹で湯上り冷ます盆の月/脇美代子
お盆に里帰りした姉妹が盆の月を見ながら、湯上りを涼んでいる故郷の詩情がいいですね。
足袋白く干されて風に秋の色/山野きみ子
干された白足袋に吹く風が、はや秋めいて感じられるようになり、はや秋となった少し侘びた気持が湧いてくるようですね。
盆用意終えて夜風のふと匂う
雨残る草のそよぎて盆の入り
盆棚の真白き飯を盛り上げて
この年の火星を寄せて盆の月/野田ゆたか
盆の月を天体的に捉えて、赤い星、火星が身近に感じられます。
夜を徹し祖先寄り来る盆踊り
ひぐらしの鳴き継ぎ合える郷の山
かなかなにすっきり高きくぬぎかな
この年の火星を寄せて盆の月/野田ゆたか
盆の月を天体的に捉えて、赤い星、火星が身近に感じられます。
盆の月父祖の地淡く包みたり
盆の月姉妹無音に遥かなる
足袋白く干されて風に秋の色
姉妹で湯上り冷ます盆の月
千日紅飛び出し花束届きけり
整然と子のもろこしの食べ置かれ
この年の火星を寄せて盆の月
盆の月一転濁る雲の影
しのび寄る気配の風は秋なりし
灯明のゆらりと仏の帰り来る/山中啓輔
「ゆらり」に仏を迎える余裕がある。仏も「ゆらり」と帰ってくれれば、迎えるほうも嬉しい。
傘なくて出づれば秋を早む雨/小峠静水
降るともなく降る雨に、こころなしわびしさが混じり、秋を早めるかのような雨である。
御施餓鬼の寺広々と風抜ける/池田多津子
施餓鬼供養のお寺は、きれいに拭き清められ、掃き清められて、広々として涼しい風が吹き抜けて、無縁仏をみんなで弔う気持が和やかである。
友送り終バス灯り盆の月/大給圭泉
最終バスで歓談ののちに友を送り、ほっとした気持で眺める盆の月は、豊かなつきであろうと思う。
盆の月故里遠くなりにけり/安丸てつじ
年とともに、父母が亡くなり、親族のだれかれが亡くなり、友人の一人、二人が減り、次第に故里は遠くなるものなのであろう。お盆には、特にその気持が強くなる。
朝顔や露を転がし凛と咲く/能作靖雄
朝顔に露が宿って、ひんやりとした朝に、花も心も凛と引きしまる。
盆の海蒼を深めて広がれる/吉田晃
盆の海の蒼が、神秘的に思える。
割り箸の脚を踏まえて茄子の牛/都久俊
精霊迎えのための茄子の牛であろうか。割り箸の脚がしっかりと茄子の牛をささえていて、心構えもしっかりと精霊を迎えることができる。
雨上がり揚羽真空に一直線/相沢野風村
揚羽蝶は、真っ直ぐに飛ぶことは、稀かも知れないが、一直線に空へ向かって飛ぶことができるのは、雨上がりのすがすがしさがあってのことと、感じられる。
手土産のおはぎまん丸盆の膳/堀佐夜子
お盆のお膳に、おはぎが載っている親しさと温かさがいいですね。
亡父(ちと)も摘みし野の盆花を切りそろえ/霧野萬地郎
「野の盆花」を切りそろえる心境が、いいですね。
水色を軒端に吊るす盆提灯/古田けいじ
軒端の盆提灯の水色は、御霊をむかえるやさしい色ですね。
手土産のおはぎまん丸盆の膳
在りし日の母の逸話の秋扇
玉蜀黍ふたつチンとしまる齧り
水色を軒端に吊るす盆提灯
ほおづきは一番上まで熟れている
ネクタイを締めつつ狭庭の秋を見る
ヘルメット並んで置かれ盆休み
振り向かぬまま渚行く盆の月
亡父(ちと)も摘みし野の盆花を切りそろえ
盆の夜の虫音のはやも鋭くなりぬ
麻殻の白さ帰省の店にあり
朝の色まぎれなく得し朝顔紺
みなさん、こんばんは。8時になりましたので、盂蘭盆チャット句会を始めます。投句とコメントをよろしくお願いします。
▼投句は、課題「盆、盆の月」1句、当季雑詠2句で、いずれも嘱目(たった今の俳句)です。
▼投句は、9時30分までに終了し、コメントは、午後10時30分までに終了してください。
▼互選は、好きな句5句で、午後9時30分から始めてください。
父の忌の茎たくましき女郎花
盂蘭盆は父の命日徳偲ぶ
子に孫に灯明もあり盆料理
灯明のゆらりと仏の帰り来る
遠からず我も往く身とおがら焚く
盆供膳お下がり目当てのものばかり
盆の夜の父に良く似た吾の影
草道にけものの骨や盆の月
傘なくて出づれば秋を早む雨
幼子の逝きて見上げる盆の月
御施餓鬼の寺広々と風抜ける
盆提灯青く回りて日を送る
同窓会温泉「ゆ」につかって盆の月
友送り終バス灯り盆の月
ベランダに陽の雫ごとプチトマト
盆の月故里遠くなりにけり
甲子園汗の笑顔に郷土(くに)訛り
初秋のシカゴタップに子等励む
水打ちつ墓石のぬくもり手に余る
盂蘭盆は大河の水もゆるやかに
朝顔や露を転がし凛と咲く
盆の海蒼を深めて広がれる
山峡の釣船草に風立ちぬ
燭台の火影の揺れる盆の夜
割り箸の脚を踏まえて茄子の牛
格子越鉦の音かなし盆の夜
線香花火の火玉ちらちらして落つる
盆の月御巣鷹山の地を照らす
雨上がり揚羽真空に一直線
夏の川焼けし石底濡らしおり
■8月12日(火)は、旧暦の7月15日ですので、盂蘭盆チャット句会を旧暦で致します。昔の人が体験したお盆の月はいつも満月でした。仲秋の15夜の名月とは違った満月が見られるものと思います。昔の人と同じ季節を体験したい、という願いで、月の運行と共の生活は、現代が忘れてしまったものを思い起こさせてくれるでしょう。
▼投句:
課題「盆、盆の月」1句 当季雑詠2句
※いずれも嘱目(たった今の俳句)
▼投句時間:
午後8時から9時30分までの1時間半
▼コメント:
午後10時30分までに終了してください。
▼互選:
好きな句5句
午後9時30分から10時までの30分
▼入賞発表:
午後11時
●主宰・選者/高橋信之
●司会/高橋正子
●管理/野田ゆたか
※句会開催時間にご投句できない方は、早めのご投句が許されますので、よろしくお願いします。