互選とコメント全作品過去入賞発表一覧伝言板


盂蘭盆チャット句会2005入賞作品
2005年8月19日

『盂蘭盆チャット句会入賞発表@』
▼高橋信之選

【金賞】
★風と往く我も影なり盆の月/吉田晃
風、影、月が深いところを見せた。見えぬものを明らかに見たのである。日本の抒情だ。(高橋信之)

【銀賞/2句】
★山よりの風の清けく盆の月/岩本康子
自然の本質的なところを詠もうとする作者の姿勢がいい。康子さんらしい句。(高橋信之)

★新涼や昭和の歌を口ずさむ/藤田裕子
明るい句。「新涼」と「昭和」という言葉の響きも明るい。(高橋信之)

【銅賞/3句】
★盆の月雲集まって散らばって/矢野文彦
現代語的表現の軽く明るい句だが、「集まって散らばって」と見たところに、深さもある。(高橋信之)

★妻も来よ唐黍畑に盆の月/瀧口文夫
★窓際に月見の花を飾りけり/石井孝子

▼高橋正子選

【金賞】
★山よりの風の清けく盆の月/岩本康子
今夜の風は、心地いいですね。山からの風の清けさと、丸く輝く盆の月。みんな、清かです。(高橋正子)

【銀賞/2句】
★不揃いの草の平らか盆の月/河ひろこ
昼間みると不揃いの草も盆の月あかりの下では、平らかというのですね。何気ないようですが、「平らか」に、心やすまるものがありますね。(高橋正子)

★故郷のひと日を満たし盆の月/志賀たいじ

【銅賞/3句】
★窓際に月見の花を飾りけり/石井孝子
窓際の月見の花。月が出るとどんなにか美しいことでしょう。(高橋正子)

★忘れまい過去の戦を虫の夜/藤田裕子
虫が鳴く夜は、ものを深く思うことができます。(高橋正子)

『盂蘭盆チャット句会入賞発表A』
▼高橋信之・高橋正子選

【優秀@/10句】
★夕風を静めて浮ける盆の月/ 野田ゆたか
★初秋の窓辺幼子寄り添いし/高橋秀之
★仏間より母と並んで盆の月/池田多津子
★蝉の山照らしておりぬ盆の月/小西 宏
★前庭に鶏頭咲くや旧き家/堀佐夜子
★山明かりして万灯(まんどう)の麓寺/おおにし ひろし
★掘割に彩を流して夏柳/大給圭泉
★盆の月鐘撞堂を照らしけり/黒谷光子
★千日紅まあるく小さく茎茎に/安丸てつじ
★店先に桔梗を活けし染物屋/飯島治蝶

【優秀A/12句】
★叱られし遠き故郷盆の月/古賀一弘
★秋灯となる山車蔵へ山車仕舞う/澤井渥
★わが影を映して盆の月明かり/大山 凉
★墨色の空にあかあか盆の月/臼井虹玉
★一脚のわたしの椅子に秋の風/かわなますみ
★束の間をそれぞれ生きる盆の月/甲斐ひさこ
★面影の雲間に淡し盆の月/長岡芳樹
★窓全開虫の音呼び込む心地よさ/祝恵子
★太鼓の音届けとばかり盆の月/ 丸山草子
★手遊びの幼と唄う盆の月/今村七栄
★鰯雲遠き記憶の断片化/山中啓輔
★雲の峰青信号は吸いこまれ/渋谷洋介

※上記入賞発表は、追加訂正されることがあります。

『盂蘭盆チャット句会選者詠』
■選者詠/高橋信之
★秋蝉の日暮れの池へ池へ鳴く
★いく枚も紙の音して秋灯下
★しばらくはただ向き合って盆の月

■選者詠/高橋正子
★初秋の風の走れる朝の池
★切り岸の虫音もっとも鋭かり
★風に佇てば雲をゆかして盆の月


『盂蘭盆チャット句会互選句の集計結果/野田ゆたか集計』
選者詠を割愛して集計しました。
集計結果は次のとおりです。

【高点句】
 7点 夕風を静めて浮ける盆の月 /野田ゆたか
 6点 妻も来よ唐黍畑に盆の月 /瀧口文夫
 6点 不揃いの草の平らか盆の月 /河ひろこ
 6点 仏間より母と並んで盆の月 /池田多津子

【高点者】
 9点 野田ゆたか
 7点 河ひろこ
 7点 池田多津子