▼高橋信之選
【金賞】
★硯洗ういつものことを丹念に/山中啓輔
言葉を平易にして、気負いがないのだが、作者の強い内面を読み取る。下五の「丹念に」がいい。(高橋信之)
【銀賞/2句】
★長芋の箱の長さに収まりて/祝恵子
句の「収まり」がいい。目障りな切れ字がない。ゆったりとした句だ。(高橋信之)
★今日の秋まなざし遥か移民像/安丸てつじ
思惑のない句だ。素直に読めば、作者の思いが伝わってくる。それがいい。(高橋信之)
【銅賞/3句】
★配られし七夕紙のまだ白き/かわなますみ
★星祭り願いは非核太き文字/志賀たいじ
★草の露こぼれんばかり透明に/藤田裕子
▼高橋正子選
【金賞】
★七夕の闇に慣れ来し笹の音/野田ゆたか
次第に暗くなってきましたね。昼間の笹飾りの笹の音も、夜に入ると、すずしげな七夕の笹となります。そこを上手に捉えておられますね。松山も暮れてきました。蝉はよく鳴いていますが、窓のポプラは、ほどんど色がありません。(高橋正子)
【銀賞/2句】
★硯洗ういつものことを丹念に/山中啓輔
七夕は、文字の上達を願う日でもあるので、いつも洗っている硯ですが、七夕の今日は思いをこめて特に丁寧に洗う気持ちになられたのですね。(高橋正子)
★宇宙より声届きたり秋立つ日/岩本康子
宇宙からの人間の声届くのが、現代ですね。秋立つ日のさわやかさがあります。(高橋正子)
【銅賞/3句】
★配られし七夕紙のまだ白き/かわなますみ
配られた七夕紙にはまだ何の願いも書いていない、まっさらな状態なのですね。「まだ白き」に、思いがあります。(高橋正子)
★草の露こぼれんばかり透明に/藤田裕子
こぼれんばかりの美しい露が自然体で詠まれていて好きな句です。(高橋正子)
★映像の地球は青し星祭/臼井虹玉
ちょうど今日の今をよく捉えた句と感心しました。地球の青と星祭がよくあっていますね。(高橋正子)
| |