■オンライン12月句会入賞発表■
『入賞発表』
司会 高橋正子 2001年12月9日(日) 12:47:8 削除・編集 スレッドの一覧・返信
■オンライン12月句会入賞発表/高橋信之選■

【最優秀】
★葱の土払えば白の耀けり/磯部勇吉

【優秀10句】
★芽麦まで遠き夕陽の差しいたり/高橋正子

★冬の雨能登の単線海に沿う/平野あや子

★明けの明星冬晴れの静けさに/堀佐夜子

★色々の音の中より枯れが鳴る/相原弘子

★柔らかに冬菜に注ぐ日のぬくみ/山野きみ子

★残菊をゆるく束ねてほのかな香/藤田洋子

★昔話おおかた尽きて榾明かり/脇美代子

★白鳥の飛びたつしぶき光おり/祝 恵子

★白息の高きも低きも登校す/大石和堂

★枯焼くや空かぎりなく吾を包む/宮地ゆうこ

【入選20句】
★魚捌く手の冷たさを洗いけり/磯部勇吉

★緑なき戦場の国冬ざるる/江田 晋

★柊の花零れたり銀の刻/碇 英一

★笙の音のごとく海鳴る今朝の冬/西野研一

★竹林に音やわらかく初時雨/阪本登美子

★冬入り日老樹静かに葉を離す/古田けいじ

★嬬恋の空の青さや惜命忌/田岡 弘

★極月や皿に二つのチョコレート/久里星耶

★狛犬の吽よりにじみ出る寒さ/野田ゆたか

★冬耕一振りの鍬響きけり/藤田洋子

★赤ん坊抱いて聖樹に集い来る/岩本康子

★水仙の香り曳きつつ人ごみに/脇美代子

★水仙の咲き初めて葉も青々/堀佐夜子

★白鳥や一緒に見いる車椅子/祝 恵子

★九人の冬季分校に灯が点る/河ひろこ

★朝市の訛り交りの頬被り/平野あや子

★月冴えて風呂板丸く浮きたがる/小峠静水

★一村の屋根白く反し冬日和/目見田郁代

★降りそそぐ流星夜の黄落期/伊嶋高男

★蕪引かれ転ぶ重心生まれけり/宮地ゆうこ

■選者詠/高橋信之
★もろもろが語りかけくる師走の夜
★どの枝も冬芽をつけて空へ空へ
★日が昇り池に明るく鳥が啼き

※コメントは、下記の書き込みをご覧下さい。
『高点句発表』
日野正人 2001年12月9日(日) 14:6:10 削除・編集
■オンライン12月句会入賞発表/高橋信之選■

【最高点/11点】
★冬の雨能登の単線海に沿う/平野あや子

【次点10点/同点2句】
★柔らかに冬菜に注ぐ日のぬくみ/山野きみ子
★昔話おおかた尽きて榾明かり/脇美代子

『コメント@』
司会 高橋正子 2001年12月9日(日) 14:25:31 削除・編集 スレッドの一覧・返信
■オンライン12月句会入賞発表/高橋信之選■

【最優秀コメント1句】
★葱の土払えば白の耀けり/磯部勇吉
土の中に育つ葱が、土に汚れず、輝くような白さであるのが、不思議である。本当の姿というのは、こういうのを言うのだろう。(評:高橋正子)
瑞々しい抜いたばかりの葱の「白耀けり」に収獲の喜びがうかがえ、やさしい冬日に映える白を思います。(評:目見田郁代)

【優秀コメント8句】
★芽麦まで遠き夕陽の差しいたり/高橋正子
目にありありと見えてくるのは、「芽麦」から「麦秋」までのひろびろとした風景で、下五の「差しいたり」が句を深いものとした。(評:高橋信之)
大きいけれど細部まで描かれている風景画を思います。 出始めた麦の芽に、遠くから夕陽が差している、雄大で平和な風景だと思います。(評:岩本康子)
遠き夕陽、に景の広がりを見ました。一面の緑に当たる光、美しい光景が浮かびました。(評:葉鳥 洵) 

★冬の雨能登の単線海に沿う/平野あや子
能登を行く列車は、いつも海を見せている。冬の雨がしみじみと
降って、日本の原風景を奥深いものにしている。(評:高橋正子)
迫りくる山と海に挟まれた狭い土地に生きる能登の人々の冬の生活の厳しさが見えてきます。(評:田岡 弘)
見渡すかぎり誰もいない海。北国の冬はまだまだ続くのでしょう。(評:矢野文彦)

★明けの明星冬晴れの静けさに/堀佐夜子
静かで、いい心境の句だ。読み手も同じ世界に引き入れ静かだ。(評:高橋信之)
今日の良いお天気と何かいい事ありそうな予感がします。(評:脇美代子)
5,7,5を破っていますが、 静かな冬晴れの早朝、金星が明るく輝く東の空は絵のように美しく、しばし時を止めたいくらいです。(評:岩本康子)
今日の良いお天気と何かいい事ありそうな予感がします。(評:脇美代子)

★色々の音の中より枯れが鳴る/相原弘子
様々な音を受け入れ、鳴っているのは、作者自身の内なる音に他ならない。(評:高橋信之)

★柔らかに冬菜に注ぐ日のぬくみ/山野きみ子
冬の陽射しを浴びて、菜が青々と育っている。「日のぬくみ」に、ふくらみとやさしさがある。(評:高橋正子)
あたたかな日の恵みを受けて青々と育つ冬菜、何気ない静かな風景に安らぎとぬくもりを感じます。(評:藤田洋子)

★残菊をゆるく束ねてほのかな香/藤田洋子
やや寒く、冷たい頃になっても、残り菊の香がほのかにしているのは、いいものである。(評:高橋正子)

★昔話おおかた尽きて榾明かり/脇美代子
昔の話もおおかたして、榾をくべて燃す火の明かりが、それぞれの顔を暖かく照らしている。気心の知れた昔からの付き合いの人たちが、集まってのことであろうが、言葉では語り尽くせぬ暖かさがある。(評:高橋正子)
榾を囲んでの昔話、時が過ぎて話が途切れてのひと時の静寂、榾が静かに燃えている。郷愁を感じます。(評:山野きみ子)
少年時代の冬の炉辺で祖母が語ってくれた昔話を思い出します。(評:磯部勇吉)

★白鳥の飛びたつしぶき光おり/祝 恵子
大きな羽根を広げて飛び立つ白鳥の羽の白と水しぶきが逆光にきらきら光っているようです。(評:安田明子)

『コメントA』
司会 高橋正子 2001年12月9日(日) 12:52:51 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【入選コメント17句】
★緑なき戦場の国冬ざるる/江田 晋
アフガンのことであろう。緑の作物も、木も見当たらないような国を、爆撃して、立ち上がるものは砂塵で、残るのは瓦礫と屍だけではなかろうか。冬ざれの気持ちが募る。(評:高橋正子)

★柊の花零れたり銀の刻/碇 英一
柊の花は、金木犀と違って、花も清純な小さな白い色で、気品に満ちた香りがそこはかとなくしている。柊の花が零れれば、銀の刻を賜るのである。(評:高橋正子)

★笙の音のごとく海鳴る今朝の冬/西野研一
厳しい冬を迎えるのを暗示するごとく鳴る海鳴りの音を笙と例えられた。(評:平野あや子)

★竹林に音やわらかく初時雨/阪本登美子
日本の美しい風景を上手く切取って詠んで居られると思います。(評:堀佐夜子)

★冬入り日老樹静かに葉を離す/古田けいじ
拘っていたものをとうとう離したような、哲学的心境を感じます。(評:林 暁兵)

★嬬恋の空の青さや惜命忌/田岡 弘
山国の抜けるような冬空の青が、石田波郷の透明な詩情に響きあっている。嬬恋は地名ですが、「惜命」期以来のあき子夫人の献身が偲ばれます。(評:伊嶋高男)

★極月や皿に二つのチョコレート/久里星耶
寒い戸外を見ながら暖房の効いた部屋で、チョコレートを食べている二人。そんな情景が、目に見えきました。極月とチョコレートの取り合わせが、大変お洒落で頂きました。(評:音羽和俊)

★狛犬の吽よりにじみ出る寒さ/野田ゆたか
神社の狛犬のしっかりと結んだ口元から寒さが滲んでくるように感じられた作者の感性に脱帽します。冬へ向かう凛とした空気が伝わってきて身が引き締まるようです。(評:八木孝子)

★冬耕一振りの鍬響きけり/藤田洋子
静まり返った冬。小さな物音も響く頃、まだ働く鍬の音は一際大きく響く。人間の逞しさと自然の厳しさが見える。(評:河 ひろこ)
黒々とした畑に一鍬一鍬、力を込めて打てば、青空に一直線に響き渡るのでしょう。まるで、音の形が見えるような実感があります。また、鍬を入れた瞬間の大地の反発する手ごたえが伝わってきます。(評:日野正人)

★赤ん坊抱いて聖樹に集い来る/岩本康子
聖きものへ無垢な魂が集まってくるイメージが湧いて来ます。(評:碇 英一)
この温かな世界がいつでもどこにでもと思うばかりです。(評:戸原 琴)
   
★草枯れて丈高きもの荒々し/加納淑子
<丈高きもの荒々し>に荒涼とした原の姿が見えます。鋭い観察と表現と思います。(評:霧野萬地郎)

★水仙の香り曳きつつ人ごみに/脇美代子
朝市にでも行くのか、小さな手押し車に、水仙の花を一杯のせて人ごみの中へ入って行く。ほのかな香りがその車の後に続いている。 (評:古田けいじ)

★水仙の咲き初めて葉も青々/堀佐夜子
寒さの中で清楚に咲いている水仙、香りの中の澄み切った空気を感じた。(評:阪本登美子)

★九人の冬季分校に灯が点る/河ひろこ
雪に閉ざされる冬の間だけ開かれる分校なのでしょうか。灯が暖かそうですね。(評:多田有花)

★朝市の訛り交りの頬被り/平野あや子
寒風の中の朝市、頬被りした地元の男たちの威勢のいい声とピチピチとはねる魚、活気に満ちた情景が目に浮かびます。(評:柳原美知子)
何年か前に能登の朝市を訪れた時の光景を懐かしく想い起こしました。(評:右田俊郎)

★白鳥や一緒に見いる車椅子/祝 恵子
車椅子の人は白鳥を見ているのでしょうか? 白鳥と車椅子の対象がはっきりと浮んで来ます。作者が感動を車椅子に重ねている様が新鮮です。(評:加納淑子)

★月冴えて風呂板丸く浮きたがる/小峠静水
旅先の山の宿でしょうか。月に気を取られて少しバランスを崩すと野天の五右衛門風呂の沈め蓋は斜めになってすぐに浮き上がろうとする。(評:福田由平)

『コメントB』
高橋信之 2001年12月9日(日) 12:54:43 削除・編集 スレッドの一覧・返信
■選者詠コメント2句

★どの枝も冬芽をつけて空へ空へ/高橋信之
ぼつぼつの冬の芽は、意外とすぐ目に止まります。思わず弾む心が、強く張る枝と共に、空へ空へと伸びてゆきます。 (評:相原弘子)
落葉して、木々の枝が意思を持ったようにしっかりと空を指しています。冬芽の一つ一つが愛しく感じられます。(評:宮地ゆうこ)

★もろもろが語りかけくる師走の夜/高橋信之
1年の締めくくりの月。今日1日の反省、明日の予定が頭を駆け巡る。年を取らない作者(有職現役の人?)の生き様に共感します。(評:野田ゆたか)

『全作品と伝言』
司会 高橋正子 2001年12月9日(日) 17:5:50 削除・編集 スレッドの一覧・返信
■全作品
は、下記のアドレスをクリックしてご覧ください。
http://user.shikoku.ne.jp/hiroko47/haiku/k0112z.htm

■伝言
は、下記のアドレスをクリックしてご覧ください。
http://user.shikoku.ne.jp/hiroko47/haiku/dengon0112.htm