■オンライン2月句会入賞発表/高橋信之選■
【金賞】 ★触れがたき強き色なり新芽立つ/宮地ゆうこ
新芽の緑に、生命の厳かさと清らかさを感じたのであろう。「触れがたき」心情となって句に結晶した。(評:高橋正子) 新芽に溢れる生命力の強さ、ものみな芽立つ春の息吹きを感じます。(評:藤田洋子)
【銀賞】 ★後戻り出来ぬ高さや鶴帰る/脇 美代子
鶴が帰ってゆく高さが、あまりにも高い。音もなく帰る鶴の姿がさびしく、あまりにも美しい。もう後へ戻るにはゆかぬ高さである。省みて、そこに自身の姿があるのではなかろうか。(評:高橋正子) 何かひとつを心に決めて行動する時、勇気と孤独感がともないます。鶴にその感情を仮託していい句と思います。青空と鶴の白さも潔いですね。(評:越前唯人)
【銅賞】 ★春ヨット水平線に触れるまで/霧野萬地郎
水平線と重なるくらい遠くを走るヨット。春の茫洋とした海に、小壜のなかに浮く小さなヨットのように、揺らいでいるようで楽しい。水平線に何とか触れて見たいと思った日のことが蘇る。(評:高橋正子) 遥か沖に浮かぶヨットは、春の風を受けて滑るように進んでいるのでしょう。まるで、ヨットは地球の丸みを確かめるように。(評:日野正人) 「春ヨット」の使い方に少し違和感がありましたが、「水平線に触れるまで」の措辞に、春の伸びやかさが感じられました。待ちに待っていた海へ乗り出すサーフアーの思いが感じられます。(評:根本秋湘) |