■オンライン2月句会入賞発表■

『2月句会入賞発表@』
司会 高橋正子 2002年2月10日(日) 12:27:36 削除・編集 スレッドの一覧・返信
■オンライン2月句会入賞発表/高橋信之選■

【金賞】
★触れがたき強き色なり新芽立つ/宮地ゆうこ

新芽の緑に、生命の厳かさと清らかさを感じたのであろう。「触れがたき」心情となって句に結晶した。(評:高橋正子)
新芽に溢れる生命力の強さ、ものみな芽立つ春の息吹きを感じます。(評:藤田洋子)

【銀賞】
★後戻り出来ぬ高さや鶴帰る/脇 美代子

鶴が帰ってゆく高さが、あまりにも高い。音もなく帰る鶴の姿がさびしく、あまりにも美しい。もう後へ戻るにはゆかぬ高さである。省みて、そこに自身の姿があるのではなかろうか。(評:高橋正子)
何かひとつを心に決めて行動する時、勇気と孤独感がともないます。鶴にその感情を仮託していい句と思います。青空と鶴の白さも潔いですね。(評:越前唯人)

【銅賞】
★春ヨット水平線に触れるまで/霧野萬地郎

水平線と重なるくらい遠くを走るヨット。春の茫洋とした海に、小壜のなかに浮く小さなヨットのように、揺らいでいるようで楽しい。水平線に何とか触れて見たいと思った日のことが蘇る。(評:高橋正子)
遥か沖に浮かぶヨットは、春の風を受けて滑るように進んでいるのでしょう。まるで、ヨットは地球の丸みを確かめるように。(評:日野正人)
「春ヨット」の使い方に少し違和感がありましたが、「水平線に触れるまで」の措辞に、春の伸びやかさが感じられました。待ちに待っていた海へ乗り出すサーフアーの思いが感じられます。(評:根本秋湘)

『2月句会入賞発表A』
司会 高橋正子 2002年2月10日(日) 12:29:28 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【優秀10句】

★ふわふわと路地に流れ出シャボン玉/岩崎楽典

「路地に流れ出」に、庶民の良い生活が表現されて、ほのぼのとした春の光景がよく詠まれている。素材は、良くあるものだが、作者の温かい眼差しが、この句を新鮮なものにしている。(評:高橋正子)
「子供と遊んでいてシャボン玉が通路に出た」と言っているだけだが、省略が洒落ていて、景が広がり好きな句です。(評:野田ゆたか)

★街の灯の瞬き硬く冴え返る/山野きみ子

オーソドックスなもの、正統なものの良さを久しぶりに見たと思う句である。表現が手堅く、心情も深く、浮ついたところがないしっかりした句である。(評:高橋正子)

★杭打てば春土割れる深さかな/宮地ゆうこ

これは、実際、杭を打ち込んでみればすぐわかることであるが、春の土は、表面を見ての具合より、水分を含んでいるので、深くひび割れ、土の深さに驚かされるのである。大地の深さを感じるときである。(評:高橋正子)

★剪定の農夫遠くにラジオ鳴る/守屋光雅

几帳面に、丹念に果樹の剪定をする農夫の姿が見えてくる。営々と続けられる農の衒いのない姿といってよい。(評:高橋正子)

★木曽馬に檜の匂ひ寒のあけ/金子孝道

木曾の檜を背負って下りてきた馬であろう。かぐわしい檜の匂いが馬からしてくる。寒明けの明るい心情のなかに、馬の姿、檜の匂いが、くっきりと捉えられている。(評:高橋正子)

★振ってみて音の確かさ種袋/脇美代子

これから播こうとする種袋の種、手で振ってみると、確かな音が心地よい。これから育てる野菜の、芽を出し、育ちゆく日々を思い描いて豊かな気持ちになっている作者。農の喜び、育てる喜びをお裾分けしていただきました。(評:八木孝子)

★葉牡丹に露宝石のごと溢れ/野上哲斉
微妙な色合の葉牡丹に光る露、それも数が多いと目がいってしまいます。(評:河ひろこ)

★にぎやかな小鳥の朝の欅の芽/碇 英一

★風光る土に空気を混ぜながら/相原弘子

★男厄坂登りいて風花す/野上哲斉

『2月句会入賞発表B』
司会 高橋正子 2002年2月10日(日) 12:52:41 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【入選24句/その1】

★梅の香のつんとせつなさ湧かしむる/高橋正子
かすかに甘い梅の香に青春の日のほろ苦さ、純粋さを一瞬に吸い込んで胸に過ぎるものがある。思いの膨らむ梅の香です。(評:山野きみ子)

★風強し春の光となる子らに/吉田 晃
春・光・子ら・・希望の言葉を「風強し」のきっぱりとした口調が頼もしく包みます。力強く暖かい句だと思います。(評:宮地ゆうこ)
これから巣立っていく子達に、勇気と希望をもらい、エールを送りたい気持ちになります。(評:脇美代子)

★雛の顔少し横向く意志のあり/八木孝子
飾り終えて雛壇を見れば、箱から出された雛には首を曲げられたままで納められていた者もあるでしょう。文句のひとつでも云いたい。「意思のあり」にはっとさせられる。(評:霧野萬地郎)

★雪嶺の大きを背なにペダル踏む/八木孝子
美しい雪嶺を背に、浅春の晴れた日に気持ち良く自転車を走らせている作者の姿が浮かびます。(評:岩本康子)
雪の山を背に、軽快にペダルを踏み、やがて来る春を待ちながら、どこまでも続く道をひた走る、、、私に希望を与えてくれた句です。 (評:阪本登美子)

★砲丸の落ちて飛び散る春の泥/作者不明
春泥に纏わる古いイメージを払拭する、21世紀の鮮烈なエネルギーの炸裂に共感。(評:伊嶋高男)
この句を読んでアフガンを連想する人が多かったのではないかと思う。だが、この砲丸は砲丸投げの砲丸なのであろう。まだ風の冷たいグランドで黙々と砲丸投げの練習に励む若者の姿が目に浮かぶ。(評:椎木英輔)

★東風吹くやうねりの色を淡くして/脇美代子
麦畑でしょうか、みどりのうねりを東風が醸し出しているのは春先の風物詩。目も心も洗われる思いです。(評:堀佐夜子)

★剪定の木々新しき空へ伸ぶ/宮地ゆうこ
剪定された木々がすっきりして、また若芽を抱えて、今までと違う新しい空に伸びていこうとする躍動を感じます。(評:江田晋)

★障る身も心弾むや春立つ日/堀佐夜子
立春、善きことのおこる予感は、障る身には大きいのです。同感。(評:矢野文彦)

★春の雪外湯めぐりの下駄鳴らす/平野あや子
温泉に泊まって〈外湯めぐり〉をするというのはその温泉の効能をよく知っている人なのだろう。足の親指に食い込む鼻緒の感触と下駄の音,作者はすっかりリフレッシュしたに違いない。春の気分である。(評:守屋光雅)
下駄鳴らすがいいですね。私には城崎の外湯巡りの情景が浮かびました。しっとりとした春の雪の中、下駄の音も2人分かも知れませんね。(評:岩崎楽典)

★麹の香蔵に籠りて春近し/磯部勇吉
麹の芳香な匂いが籠り始めて春が近いことを感じます。(評:平野あや子)

『2月句会入賞発表C』
司会 高橋正子 2002年2月10日(日) 12:53:20 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【入選24句/その2】

★老梅や阿吽となりし夫と妻/大石和堂
艱難辛苦もおありだったことと思います。全て乗り越え、阿吽の呼吸の間柄を確立されたご夫婦。理想ですね。蝋梅を見る視線に誇りを感じます。夫婦はすべからくこうありたいですね。(評:右田俊郎)
羨ましいご夫婦ですね (評:河原豚児)

★フルムーン祇園の夜の春の雪/作者不明
フルムーン旅行で早春に京都に行き、雪夜の祇園を散策する老夫婦?の睦ましい情景である。恐らく夫が連れて行ったであろうか。どんな会話が交わされているのか興味がある。(評:都 久俊)

★焦がれたる人も五十路か猫の恋/越前唯人
猫の恋ときたのが面白いですね。若かりし時の初恋を偲んでいるのでしょうか。でも彼女も同じように年を重ねているのですよね。(評:祝惠子)

★春立ちてネクタイ紅き首相かな/田中栄子
小泉さんのファンですね。時事を詠み込んで上手に俳句にしています。(評:安丸てつじ)

★土手に来て凧のびのびと糸伸ばす/伊嶋高男

★寒明けや石投げこんで湖揺らす/根本秋湘

★投函の音軽やかに春来る/田中栄子

★如月の風の言葉を聴きにけり/西野研一

★チェロソナタ溢るる窓辺風光る/江田 晋

★しっとりと濡れる大地に芽吹くもの/山野きみ子

★力溢る春大根の丸さかな/碇 英一

★寒返る水に放つや削ぎ牛蒡/平野あや子

★海光や水平に来る沈丁の香/阪本登美子

★ねころびて身を任せたり萌える野に/右田俊郎

『選者詠』
司会 高橋正子 2002年2月10日(日) 1:25:1 削除・編集 スレッドの一覧・返信
■選者詠/高橋信之

★角あればみな春浅き直角に

★春立ちて星の光のやさしさに

★外灯に照らされ芽木の枝の張り

『2月句会全作品』
司会 高橋正子 2002年2月4日(月) 18:46:10 削除・編集 スレッドの一覧・返信
■全作品
は、下記のアドレスをクリックしてご覧ください。
http://user.shikoku.ne.jp/hiroko47/haiku/k0202z.htm