【入選T/15句】
★どの花も撒水されて秋花壇/高橋正子 撒水されたばかりの花壇。水滴が秋の陽にきらきら光っている。おやおや、よく見ると目立つ花にも、目立たない花にも、満遍なく水が掛かけられている。「どの花も」という言葉から撒水した人の草花に対する優しさと、それに気づいた作者の優しさが伝わってくる。(椎木英輔)
★子と分かつ秋の灯部屋にふくらめる/藤田洋子 とてもいい光景ですね。お父さん(お母さん?)は読書、お子さんは多分勉強ですね。(違っていたらごめんんなさい。)「秋灯がふくらめる」という捉え方、大変新しいと思います。(岩本康子)
★ものの声木から草へと虫の秋/野田ゆたか 高い梢の鳥の声、蝉時雨から虫すだく草むらへ、そしてやがて土に返る季節の推移を映しだして深い想いを抱かせます。(山野きみ子) 季節の移ろいが心にひびきます。常日ごろの観察眼に敬服します。(矢野文彦)
★水引きの花のもつれを風が解く/小島直美 細く可憐な花の伸び伸びと揺れてまつわった様子が目に見えます、優しく風が解いてくれたのですね。(大給圭泉)
花がも縺れることは無いのですが、風が通ると縺れとも解くとも見える。路傍の花が見えてきて気持ちのよい風が通る道を想像しました。(野田ゆたか
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ささやかな小さい秋が,水引の動きと風によって鮮やかに見えてくる、もの柔らかな捉え方だと思います。(おおにしひろし)
★水面へ影を走らす赤とんぼ/霧野萬地郎 静かな青い水面に素早く動く赤とんぼ。静と動、青と赤、鮮やかな描写です。(岩崎楽典)
★朝霧や句会のメール着きにけり/堤 二青 インターネット句会の雰囲気が出てます。(西野研一)
★碁石置く音にこーんと秋が澄む/椎木英輔 閑静な庭に面した座敷に碁敵と。石の音を詠み込んだ所が卓抜。(安丸てつじ
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★少年は片思いらし青蜜柑/高橋由美子 青蜜柑という季語がぴたりはまっていると思います。(江田 晋)
★澄む秋の雲湧く尾根を分け降りぬ/作者不明 ★白露の朝一斉に飛び立つ雀/堀佐夜子 ★悉く蓮の実風に揺れにけり/磯部勇吉 ★女人結界解けて満山秋色に/おおにしひろし ★蜉蝣の闇に戦い闇に消ゆ/相沢野風村 ★秋空にシャツの匂いと透ける白/日野正人 ★虫の音の一つを耳に連れ帰る/山野きみ子 |