■第42回オンライン句会入賞発表/2003年1月12日■
『新年句会入賞発表@』
司会/高橋正子 2003年1月12日(日) 17:51:43 削除・編集 スレッドの一覧・返信
■オンライン新年句会入賞発表/高橋信之選■

【金賞】
★太鼓の音軽く乾けるお正月/岩本康子
「軽く乾ける」に、この人らしさがあって、正月を楽しんでいる気持ちが軽く朗らか。(高橋正子)
お正月に聞く軽やかな太鼓の響きが心地よいです。「お正月」の楽しい語感と明るい太鼓の音がよく響き合っていると思います。(藤田洋子)

【銀賞/2句】
★水仙の群生波を高くしぬ/戸原琴
水仙が群生しているから波が高くなったいう感覚が詩であろう。水仙は、冬海の波のうねりが見える位置に群生している。波と水仙が句において生きている。(高橋正子)
水仙の群生が落ちてゆく先のまだ白波を立てる青い海、早春の研ぎ澄まされた空気の中に立ち身の引き締まる思いを感じます。(磯部勇吉)
水仙の向こうの青い海と冬の冷たく厳しい風を感じます。(脇美代子)

★糶の声ぶっつかり合う年の市/小島直美
糶のだみ声がぶつかり合って、新年を迎える用意に力が入っている。(高橋正子)

【銅賞/3句】
★元日の零時の空の真ん丸く/野田ゆたか
「真ん丸く」がいい。「元日」を大きく「真ん丸く」捉えた。(高橋信之)

★トラックに檜の匂い雪しずく/金子孝道
前輪駆動のトラックが雪を付けた檜丸太を満載して通る。人物は読んでいないが雪山の伐採作業,男の仕事を想像させる。〈檜の匂い〉が新鮮である。(守屋光雅)

★石椅子の丸みに座せば冬日くる/祝恵子
丸い石に座ると、日差しが自分に差して来た。冬のしずかな日差しがあたたかい。石の丸みが、石のもつ冷たさを感じさせない。(高橋正子)

『新年句会入賞発表A』
司会/高橋正子 2003年1月12日(日) 12:47:6 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【特選10句】

★木蝋屋閉めたり雪を休日に/高橋正子
季語「雪」が一句の焦点となって落ち着きがあり、下五の「休日に」がリアルである。(高橋信之)

★帰省して寒ねぎの白さ目にしみる/やまなかみゆき
故郷の清らかさ。「寒ねぎの白さ」を眩しく見る作者の想いに惹かれます。(宮地ゆうこ)

★凧揚がるほど糸ゆるみなく光り/藤田洋子
凧揚げはお正月の風物詩ですね。高く揚がった凧に日が当たり子等も親も一所懸命です。明るくて子供の未来は夢一杯で頼もしいですね。(堀佐夜子)

★ふるさとの彩り詰めて初荷とす/池田多津子
宅急便で知人、いや子供にかもしれない。郷里の懐かしい、めずらしいと思われる物をあれこれ詰めて送る、これが初荷となった。きれいな心温まる句ですね。(都久俊)
正月の帰れなかった我子へか、嫁いでいった我子へか、ふるさとを離れて行った友人へか。ふるさとの冬の色をつめて送る、今年の初荷。(古田けいじ)

★白鳥の眠りしままに湖凍る/磯部勇吉
★早や咲きし梅の影より声かける/宮地ゆうこ
★飾り焚く浜の煙を見送りぬ/高橋由美子
★初凪を滑るカヌーが橋くぐる/霧野萬地郎
★初凪に一直線の空と海/山野きみ子
★黒々と入り日に浮かぶ冬の富士/龍造寺規谷

『新年句会入賞発表B』
司会/高橋正子 2003年1月12日(日) 14:57:26 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【入選T/10句】

★寒林の枝それぞれに光もつ/磯部勇吉
春の予感春がすぐそこまで来ている、力強い息吹。(金子孝道)

★大いなるひびを広げて鏡割り/藤田洋子
ごつごつとしたひびが目に見えてきます。(服部淳子)
現在では、ひびのあるもちも少なくなったようですが、鏡餅の表面のざらざらした感じや、われめを広げて「ウーン!」と力をいれている様子なども目にうかびます。(やまなかみゆき)

★年新たお地蔵さまも白き布/祝恵子
平凡で何でもない句のようですが、そこがとてもいいと思いました。こんなお地蔵さまに会ったらとても微笑ましくなりますね。誰かがきっと白い布に付け替えたのですから....。(岩本康子)

★社殿まで一方通行初恵比寿/都久俊
関西では西宮戎と今宮戎が有名で、一方通行から初戎の賑わいが伝わってきます。(野田ゆたか)
願いを込めてお参りにくる沢山の人々の様子が一方通行でよくあらわれ大きな神社なのでしょう。(小島直美)

★冬蝶のひなたにたたむ軽き羽/宮地ゆうこ
★潮風に吹かれし水仙香も強き/戸原琴
★海鳴りの遠く聞こえし初茜/池田和枝
★肩車の子に福笹をかつがせて/馬場江都
★寒日和分厚き封書手わたしに/堀佐夜子
★まっすぐに上がる煙や遠焚火/多田有花

『新年句会入賞発表C』
司会/高橋正子 2003年1月13日(月) 11:28:11 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【入選U/10句】

★霜柱踏んで硬き日崩るる日/椎木英輔
霜柱を踏む感触に,冬日のあたる硬さ柔らかさが実感として伝わります。 (山野きみ子)

★ひと筆に書きおろしたる冬の滝/澤井渥
冬の寒さ厳しさが伝わってきます。きりきりとした冷たさと滝の周りのツララまで見えるようです。(高橋由美子)
滝が一気に落ち走る様が見えそうです。(大石和堂)

★初漁の鯛輝きてはねかえり/作者不明
ぴちぴちと跳ねる鯛に、希望にあふれた新年を思います。大漁の年であることを祈ります。(池田多津子)

★もう既に平素の暮らし松を取る/岩崎楽典
★初風呂や介護の視線全身に/矢野文彦
★大関の箱から出して喧嘩独楽/相沢野風村
★目覚むれば雪解水の音心地よく/能作靖雄
★初売りの幟そよぎて港町/河ひろこ
★うす緑小さく割りて冬の梅/古田けいじ
★寒林や尖り来たりし湖の風/大石和堂

『新年句会入賞発表D』
司会/高橋正子 2003年1月14日(火) 15:15:25 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【入選V/14句】

★餅花の帳場はなやかいろり焼/大給圭泉
餅花のいろどりの華やかさと、いろり焼のなめ色の対比。新旧の対比に惹かれました。(相沢野風村)

★彩の中に初春京の菓子/大石和堂
初春に最もふさわしくつながる句としての京、それに彩り豊かなお菓子を添えて、憎らしいほどいい配句(俳句のもじりのつもりです。)と思いました。(河勝比呂詩)
「京の菓子」に不思議な温かさを感じます。それと「彩り」、「初春」の組み合せが、穏やかな正月をうまく表現していると思います。 (龍造寺規谷)

★平凡という幸せにあり屠蘇受くる/原フミ子
平凡であることのありがたさをしみじみ思うこのごろです。卒業時の記念講演で「平凡人の努力」を説いてくれた先生のことが思い浮かびます。穏やかなお正月を過ごされた作者に乾杯。(右田俊郎)

★しばらくは海を黄金に冬落暉/作者不明
短時間の大きく美しい光景を捉えた。(土井卓美)

★野を駆ける子の背な追って冬の凧/右田俊郎
元気な子供の姿が浮かびます。懸命なそれで嬉しそうな顔が。(祝恵子)
冬の寒さも厭わずに北風に向かって懸命に駆ける子供に連れてぐいぐいっと昇る凧が子供を追いかけているように見える。明るい家庭と力強い子供の将来が垣間見えてくる。(能作靖雄)

★朝霜にマウンテンバイク走らせる/多田有花
簡素な表現に、スピード、音、山の荒れた道が血を湧き立たす。季語が良いですね。(霧野萬地郎)

★まだまだの冬蹴り飛ばし三学期/大石和堂
いいですねー。この意気でいきましょう。(多田有花)

★風花や風と大地に吸はれゆく/片平奈美
★初凪や沖まで光る途眩し/脇美代子
★ジェット機へ向かう通路の福寿草/服部淳子
★冬温し空の深くに鷹がある/野仁志水音
★寒ぬくしひとつ伸びして襁褓干す/佐藤とみ子
★元旦の光のなかで背伸びする/安増恵子
★ちりりんと破魔矢行き交う段蔓/高橋由美子

『新年句会選者詠』
司会/高橋正子 2003年1月12日(日) 13:59:2 削除・編集 スレッドの一覧・返信
■選者詠/高橋信之

岩本康子・能作靖雄選
★正月の客去り座蒲団の四角に

祝恵子選
★正月の灯の和やかにどの家も

龍造寺規谷・山野きみ子・服部淳子・藤田洋子・野田ゆたか・堀佐夜子・高橋正子選
★裸木のしらじら枝を張る夜空

『新年句会全作品』
司会/高橋正子 2003年1月11日(土) 11:29:16 削除・編集 スレッドの一覧・返信
■全作品
は、下記のアドレスをクリックしてご覧ください。

k0301z.htm

▼伝言集は、下記のアドレスをクリックしてご覧下さい。
dengon0301.htm


『オンライン新年句会互選句の集計結果』
野田ゆたか 2003年1月12日(日) 21:37:34 削除・編集 スレッドの一覧・返信
信之先生、正子先生新年句会の開催ありがとうございました。皆様の選句を集計しましたところ次のとおりでしたのでありましたのでご参考までに掲示させていただきます。
〔互選者29人 選7句28人 選6句1人 計202点〕

【高点句】

11点
63.トラックに檜の匂い雪しずく/金子孝道
7点
123.野を駆ける子の背な追って冬の凧/右田俊郎
6点
09.ふるさとの彩り詰めて初荷とす/池田多津子
26.水仙の群生波を高くしぬ/戸原琴
33.裸木のしらじら枝を張る夜空/高橋信之
34.ひと筆に書きおろしたる冬の滝/澤井渥

【高点者】
17点 金子孝道
11点 藤田洋子
10点 高橋信之