■第45回オンライン句会入賞発表/2003年4月13日■
『4月句会入賞発表@』
司会/高橋正子 2003年4月13日(日) 11:11:27 削除・編集 スレッドの一覧・返信
■オンライン4月句会入賞発表/高橋信之選■

【金賞】
★麦青む背丈揃って風に鳴る/池田多津子
青麦の素直な青さ、風に鳴る音のさわやかさが、この季節を象徴的に表している。すべてが、伸び伸びと明るく、さわやかであることに、天からの祝福を感じる。(高橋正子)

【銀賞/2句】
★らんまんの一花こぼさぬ花強し/高橋正子
「花強し」がいい。生きいきとして張りがあるのは、内面の強さだ。(高橋信之)

★鳥帰る残りし川はさざ波す/河ひろこ
鳥が帰ったあとのさびしさが、「さざ波す」の静かな言葉で蕭々と伝えられているが、さざ波が、さびしさを癒すようにきらめいて、新しい季節を迎えてくれている。(高橋正子)
鳥のいなくなった寂しい川のひとり言が聞こえるようです。 (山野きみ子)

【銅賞/3句】
★ふきのとうパスタに散らし誕生日/守屋光雅
パスタにふきのとうという、洒落た一品に誕生日が祝われて、嬉しさにも、ほろ苦い含羞がある。(高橋正子)
美味しそうなバスタですね。手料理でお誕生日を家族でお祝いです。ハッピー・バースディ。(堀佐夜子)

★天守閣包む桜の海がある/野仁志水音
天守閣と桜と海とが、はっきりと捉えられて、イメージに曇りがなく、心がさわやか。(高橋正子)
「桜の海」の中の天守閣はさながら浮島。さくらを詠んだ句はいろいろとありますが、この視点は贅沢でユニーク。(霧野萬地郎)
桜満開の中、天守閣がまるで空に浮いているようで、絶景です。一つ一つの花びらのこすれる音が、まるでさざ波のように聞こえてきそうです。(日野正人)

★葦芽ぐむ水の底まで日が差して/藤田洋子
葦が角ぐむ水が、浅くて透明で水底まで日を通している。葦の芽と日と水と耀くものの触れ合いがいい。(高橋正子)

『4月句会入賞発表A』
司会/高橋正子 2003年4月13日(日) 11:43:54 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【特選10句】

★花暮れて海に灯を置く湾泊まり/高橋正子
「桜花爛漫の一日を自分たちは海の仕事に専念し、これを無事終え今夜はその余韻を味わいながら湾内に一夜を過ごそうとしている。」と読ませて頂きましたが、場面設定のユニークさと、第一線で働く人達の汗を感じ惹かれました(全くの読み違いでしたらご免なさい)。(河勝比呂詩)

★人に会ひさくらに会ひて日の中へ/加納淑子
明るく希望に満ちた春の日を感じます。作者の前向きさも伝わってきます。(池田多津子)

★山晴れて空へ真っ直ぐ辛夷咲く/藤田洋子
すっきりとした青空に白い辛夷が鮮やかにみえます。 (脇美代子)

★曇天に空より明るく桜咲く/安田明子
花曇りの花。空より明るいと言われればその通りなのですが、桜の情景を膨らませて伝わってきます。(野田ゆたか)
曇天の薄い光、それより明るく輝く桜。春のやわらかさと豪奢な光がまぶしく浮かびます。(宮地ゆうこ)

★茎立ちの高さに日差し濃くならむ/脇美代子
茎が伸びる毎に日差しがだんだん濃くなり暖かくなって来ます。「茎立ちの一寸ほどの日差しかな」ということでしょうか。(磯部勇吉)

★蒲公英の黄から銀色飛び散れり/相沢野風村
★車椅子落花を運び戻りけり/矢野文彦
★豆の花白く清らに朝に咲く/堀佐夜子
★アネモネや胡麻入りパンが焼けました/池田和枝
★帰る鴨木曽川(きそ)の川面を蹴つて発つ/土井たくみ

『4月句会入賞発表B』
司会/高橋正子 2003年4月13日(日) 12:8:6 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【入選T/10句】

★春落葉踏めば柔らな音返す/野田ゆたか
しっとり潤った春の落葉の、ふんわりした感触まで蘇ってくるようです。(佐藤とみ子)

★一夜明け桜並木となる坂を/安田明子
日ごとに咲き具合が変化する桜、一夜で桜並木に変わった坂を心満しながら歩いている作者を見ます。(碇英一)

★象の背の剛き毛に浮く落花かな/霧野萬地郎
冬の間閉ざされて開園した動物園の風景だろう。剛と柔,大と小の対比が面白い。象は異郷の桜を喜んでいるものなのか。高村光太郎の詩まで連想させるものがある。(守屋光雅)

★耕具押す背に春の日の力添う/山野きみ子
これから耕し田作つくりにいそしむ、いきおいに春の日も力をあたえてくれた、と感じます。(大給 圭泉)

★ふんわりと鷺の重さに春の風/磯部勇吉
上昇気流にのった鷺。軽いのか重いのか。見えない風が見えてきます。(矢野文彦)

★薪の香を流して点る花篝/野田ゆたか
★ボールひとつ隠して土手の草青む/宮地ゆうこ
★馬酔木咲く隣家の壁の真新し/安丸てつじ
★手術せし妻の眼に春光溢れしむ/作者不明
★どこまでもペダルを踏みて春うらら/祝恵子

『4月句会入賞発表C』
司会/高橋正子 2003年4月13日(日) 12:28:9 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【入選U/10句】

★鳥高く風に乗りたり芽木の空/脇美代子
春の喜びがすべて表れていて気持ちが良い。(河ひろこ)

★さくら散る天地に貰ふ一行詩/加納淑子
四季折々の風情を、自然の中から読み取ってゆく、これこそがまさにポエムだとおもう、作者の謙虚さが目にうかびます。(金子孝道)

★ひと粒にひと揺れ雨のいぬふぐり/金子孝道
とても細かい写生ですね。俳句ならではのワンショットだと思います。(越前唯人)
私もこのような句が詠めたらとつくづく思わされた句です。俳句人の観察眼の鋭さと万物をいとおしむ心ですね。(右田俊郎)

★散ることを定めとしての花と酒/越前唯人
花を、みずからと同じ定めの相手と見て酒を酌み交わす。ひと味違う花見の宴。(追川悠)

★花明り満杯にして朝の窓/磯部勇吉
★この桜坂東者か骨太し/大石和堂
★藤房の先へ先へと開きゆく/日野正人
★溶けながら降る淡雪の光かな/越前唯人
★花吹雪の地面に沿いつ渦巻けり/都久俊
★片言の電話はなやぐ蝶の昼/平野あや子

『4月句会入賞発表D』
司会/高橋正子 2003年4月13日(日) 12:30:43 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【入選V/18句】

★一人旅立ちていかむや春疾風/重定克則
春は別れの季節でもあります。名残惜しい気持ちを春疾風は吹き払ってもくれるでしょうか。(服部淳子)

★鎮魂の白き色して桜降る/馬場江都 
桜は本当に人の心にさまざまな想いを呼び起こします。これは、深い想いの桜ですね。数年前の父の葬儀の日(4月1日)は晴れ渡った桜の美しい日でした。棺にはらはらと降る桜を見て、父の鎮魂を思いました。懐かしい思い出を有難うございます。(岩本康子)

★新しき川筋あふる春の水/服部淳子
★芍薬の芽伸びるポストへ師の句集/古田けいじ
★船の引く波音高し春の闇/高橋秀之
★芽吹き初む寺に甘茶の香り立つ/大給圭泉
★歳時記を出でて春の蚊叩かるる/河勝比呂詩
★抱きあげる児(こ)にひとひらの桜かな/山中みゆき
★鯉のぼり今年も空を泳いでる/南出杯来
★頬白か碁を打つ音も縁側に/椎木英輔
★囀りや御室の山に降られけり/福田由平
★国道を越えて花びら自動ドアー/太田淳子
★春水を六ところへこませあめんぼう/佐藤とみ子
★白き花淡き哀しみ湛え揺れ/追川悠
★咲き満ちて朝静かなさくらかな/碇 英一
★花筏川の流れのあるがまま/右田敏郎
★句集読むページに花の舞い降りぬ/岩本康子
★落慶の野点華やぐ花会式/芳林淳子

『4月句会選者詠』
司会/高橋正子 2003年4月13日(日) 11:25:29 削除・編集 スレッドの一覧・返信
■選者詠/高橋信之

★花びら散って一枚ずつの大きさに
落花の一枚,一枚に目を向ける・・・それなりに風情あり、そこはかとなく枯れていく運命も見える.花の美しさと儚さを感じさせる句だと思います。(おおにし ひろし )
散った花びらを見てこんな形に、こんな色に、こんな大きさにと発見した。意外と知らないものです。いい発見をしたと思います。(相沢野風村)
蹴鞠のような花も散ることでそれぞれの大きさの美しさとなり、それを見て取る視点に嬉しさがあります。(大石和堂)

★海見える左右に芽吹く山を置き
芽吹く山に挟まって見える海も春の陽に耀いている。一幅の、緑と青を主体にした絵を見るようである。(古田けいじ )
明るく心地よい風景の広がりに心も晴々とします。いつまでも眺めていたい優しい色合いの風景です。(藤田洋子)
芽吹きの中にいて海の見える場所にいる詠み手の充実感を感じます。(平野あや子)

★花冷えの夜の鉛筆を尖らせる
何を書こうとしているのか、ゆっくり削りながら心を開こうか、それともなどと思っている作者のこころの葛藤が物語を生む。(加納淑子)

『オンライン4月句会互選句の集計結果』
野田ゆたか 2003年4月13日(日) 15:0:46 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【高点句】

9点  麦青む背丈揃って風に鳴る  池田多津子

同   人に会ひさくらに会ひて日の中へ  加納淑子

8点  葦芽ぐむ水の底まで日が差して  藤田洋子


【高点者】

20点  高橋信之

16点  藤田洋子

14点  池田多津子

『4月句会全作品』
司会/高橋正子 2003年4月12日(土) 15:9:48 削除・編集 スレッドの一覧・返信
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