■オンライン4月句会入賞発表/高橋信之選■
【金賞】 ★麦青む背丈揃って風に鳴る/池田多津子
青麦の素直な青さ、風に鳴る音のさわやかさが、この季節を象徴的に表している。すべてが、伸び伸びと明るく、さわやかであることに、天からの祝福を感じる。(高橋正子)
【銀賞/2句】 ★らんまんの一花こぼさぬ花強し/高橋正子
「花強し」がいい。生きいきとして張りがあるのは、内面の強さだ。(高橋信之)
★鳥帰る残りし川はさざ波す/河ひろこ
鳥が帰ったあとのさびしさが、「さざ波す」の静かな言葉で蕭々と伝えられているが、さざ波が、さびしさを癒すようにきらめいて、新しい季節を迎えてくれている。(高橋正子) 鳥のいなくなった寂しい川のひとり言が聞こえるようです。
(山野きみ子)
【銅賞/3句】 ★ふきのとうパスタに散らし誕生日/守屋光雅
パスタにふきのとうという、洒落た一品に誕生日が祝われて、嬉しさにも、ほろ苦い含羞がある。(高橋正子) 美味しそうなバスタですね。手料理でお誕生日を家族でお祝いです。ハッピー・バースディ。(堀佐夜子)
★天守閣包む桜の海がある/野仁志水音 天守閣と桜と海とが、はっきりと捉えられて、イメージに曇りがなく、心がさわやか。(高橋正子) 「桜の海」の中の天守閣はさながら浮島。さくらを詠んだ句はいろいろとありますが、この視点は贅沢でユニーク。(霧野萬地郎) 桜満開の中、天守閣がまるで空に浮いているようで、絶景です。一つ一つの花びらのこすれる音が、まるでさざ波のように聞こえてきそうです。(日野正人)
★葦芽ぐむ水の底まで日が差して/藤田洋子
葦が角ぐむ水が、浅くて透明で水底まで日を通している。葦の芽と日と水と耀くものの触れ合いがいい。(高橋正子) |