■第47回オンライン句会入賞発表/2003年6月8日■
『6月句会入賞発表@』
司会/高橋正子 2003年6月10日(火) 9:47:34 削除・編集 スレッドの一覧・返信
■第47回オンライン6月句会入賞発表/高橋信之選■

【金賞】
★グアムの夏水平線は真横まで/安田明子
年平均気温が27℃という常夏のグアムではあるが、「グアムの夏」は、雨季であり、南東の季節風が吹くので、海の色も一層紺青を強めるのだろう。その水平線が自分の「真横まで」取り囲む大きな円盤のような海を眺める感動が、素直に詠まれている。(高橋正子)
なんと伸びやかな夏の景でしょう。もちろん行ったことがないのですが、水平線が真横に感じられるくらいに近いビーチでの体験でしょうか? 体験願望をこめて夏全開の句にコメントさせていただきました。(岩本康子)

【銀賞/2句】
★走り根もたくましくあり夏木立/平野あや子
夏木の重量感が根に支えられていて、力強いものを感じます。松や杉など色々な木がありますが、私は樟の古木を想像しました。(野田ゆたか)

★花しょうぶ切りて高さを生みにけり/多田有花
花叢から花しょうぶを切り取るときに、そのすらりとした高い花丈に気づく。切り取られて初めて生まれる高さである。花しょうぶの凛とした姿を詠みながら、動きのある句である。(高橋正子)

【銅賞/3句】
★通り雨すぎて涼しき畝ならぶ/宮地ゆうこ
雨あとの空気に清々しく爽やかな畝の並びが涼しさを呼んでくれます。(藤田洋子)

★雪渓を真向かいに棟上がる家/河ひろこ
雪渓の残る真向かいの山の生きいきとした青さが目に浮かぶ。その山に向く棟上の家の木の柱がきよらかで、夏を迎えたすがすがしさがある。(高橋正子)
棟を上げ出来あげる家への期待とその家の前の広さ風の清清しさも詠み込まれた佳い句だと思います。(加納淑子)
山間に、棟上げを喜ぶ声が聞こえてきそうです。(山中啓輔)

★田水張り夜空すっきり晴れにけり/金子孝道
田水を張り、田植えの準備を整えた一日の農作業に、夜空まですっきりと晴れて、明るく満ち足りた心境がある。「田水張り」の能動形に、この句の強さがある。(高橋正子)

『6月句会入賞発表A』
司会/高橋正子 2003年6月8日(日) 20:22:37 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【特選10句】

★夏富士の滴る青の雲を出づ/高橋正子
富士山がくっきりと雲の上に顔を出している。「滴る青の雲」から高くみずみずしい夏空を感じました。(池田多津子)
すっきりとした青空に浮かぶ富士山、「滴る青の雲」の滴るが夏富士の様を見事に謳い上げている。(河ひろこ)

★水色にあじさいの花始まりぬ/碇英一
紫陽花の花の色の変化を「始まり」で表して見事です。いい句ですね。(都久俊)

★しらじらと夏の夜が明け通夜終わる/野田ゆたか
しらじらと夜が明けてきて現実の世界に戻った寂寥感を感じます。(馬場江都)
俳句を学びはじめる随分と前でしたが、同じような体験をしたことがあり、今、深く共感するものがあります。(右田俊郎)

★万緑に潮騒のごと風の湧く/馬場江都
新緑を大きく膨らませて吹き抜ける風に潮騒を聞く涼やかさに、季感の確かさを感じました。(山野きみ子)
爽やかな五月の様子が伝わってきます。(橋本ひとみ)
みずみずしい青葉若葉を揺らす風、これを潮騒と表現なされたところが良いです。(金子孝道)

★夏シャツでポケット少なくなりにけり/都久俊
面白い観点ですね。そう言われて見れば確かにそうです。(澤井 渥)

★夕ずつの光の中を不如帰/磯部勇吉
夕ずつは、宵の明星のこと。不如帰(ほととぎす)は、昼夜分かたず鳴き、鳴き方は、一種独特で鋭い声を鳴き落す感じがする。宵の明星の出る頃の鳴き声は、さびしく、鋭く思える。だが、宵の明星の輝きがそのさびしさを救ってくれている。(高橋正子)

★新緑の底へ螺旋に下りて来し/服部淳子
新緑の燃えるなかの螺旋階段である。新緑を上から見ながら、螺旋階段を下りる不思議な感覚。燃える新緑が身に沁みるようである。(高橋正子)

★雛罌粟の茎伸び立てて野の風に/藤田洋子
雛罌粟は、畑にあるのか。しなやかな細い花茎が、野の風に揺られているやさしさがよい。しなやかな感覚が捉えた雛罌粟である。(高橋正子)

★六月の子らの諳んず雨の詩/池田多津子
六月は、雨の季節。子どもらは自然に雨に馴染み、雨の歌を諳んじている。雨の季節の子どもたちへの愛おしさがよく詠まれている。(高橋正子)
雨の降る日は雨を楽しみ雨の詩を諳んずる子らに、明るい未来を感じほっとします。(柳原美知子)

★敷き藁を伸びやかに這う南瓜蔓/右田俊郎
敷き藁もまだ新しいのであろう。そこにするすると伸びる南瓜の蔓を見守る作者に喜びがある。育てるものの喜びである。(高橋正子)

『6月句会入賞発表B』
司会/高橋正子 2003年6月8日(日) 12:23:7 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【入選T/10句】

★夏うぐいす昼餉の用意する窓へ/多田有花
★田を植えて風を楽しむ夜となりぬ/金子孝道
★今いちど行く水回り蛍飛ぶ/金子孝道
★水差しを伝う雫の百合匂う/藤田洋子
★帰り来てまず開け放つ夏座敷/重定克則
★滝落ちて風が生まるる滝の芯/相沢野風村
★灼熱の硝子工房風鈴生る/山野きみ子
★にが瓜の太き青きに島の夏/山中啓輔
★万緑に五体のびのび逆上がり/河ひろこ
★自転車の中の一人に捕虫網/碇英一

『6月句会入賞発表C』
司会/高橋正子 2003年6月8日(日) 14:21:48 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【入選U/10句】

★ケーキ屋の縞の日除けに子燕並ぶ/馬場江都
★梅もげば枝のあいだを風が行く/古田けいじ
★噴水を表わすピアノクリスタル/岩本康子
★玩具屋の象が吹き出すシャボン玉/澤井渥
★万緑のカーブ攻め込むツーリング/日野正人
★青嵐川面の月をゆらゆらと/高橋秀之
★氷菓旗ゆらし日曜河川敷/祝恵子
★黒百合の俯くままに日が暮れる/霧野萬地郎
★青空を桜実となる空と替え/加納淑子
★夕暮れの邑の風呼ぶ余り苗/小峠静水

『6月句会入賞発表D』
司会/高橋正子 2003年6月11日(水) 8:25:53 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【入選V/13句】

★夏帽子わらべら急がぬ野中道/河勝比呂詩
★夕月にまぎれ梔子匂い初む/大給圭泉
★電線の鳩に鈴掛みどりなる/柳原美知子
★早苗饗やひとつ家うんと賑いて/大石和堂
★入道雲梯子を架けてみたくなり/橋本ひとみ
★くねくねと蛇の横断縞を見せ/守屋光雅
★行きずりの声紫陽花の褒め言葉/矢野文彦
★古茶淹れてこの一年を顧みる/安丸てつじ
★餌撒けば子連れ雀の夏の朝/堀佐夜子
★この池に妻と訪ぬる花菖蒲/能作靖雄
★辣韮漬け農家に依頼しに行きぬ/椎木英輔
★六月やベイビーリーフのサラダ盛る/池田和枝
★子ども達期待膨らむプール開き/南出杯来

『6月句会選者詠』
司会/高橋正子 2003年6月8日(日) 11:35:15 削除・編集 スレッドの一覧・返信
■選者詠/高橋信之

★明らかなものの一つに花南瓜
南瓜の花は、その大きな葉の後ろにあってもハッと目につきます。(碇 英一)

★朝空にいくつも線を描く飛燕
★葉桜の奥深くへと朝日くる

『オンライン6月句会互選句の集計結果』
野田ゆたか 2003年6月8日(日) 17:22:34 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【高点句】

13点 28 .通り雨すぎて涼しき畝ならぶ / 宮地ゆうこ

11点 81 花しょうぶ切りて高さを生みにけり  / 多田有花

11点 105 田を植えて風を楽しむ夜となりぬ / 金子孝道

【高点者】

23点  金子孝道

17点  宮地ゆうこ

12点  多田有花

12点  河ひろこ

『6月句会全作品』
司会/高橋正子 2003年6月8日(日) 4:30:2 削除・編集 スレッドの一覧・返信
■全作品
は、下記のアドレスをクリックしてご覧ください。

http://www.suien.ne.jp/0001/online/k0306z.htm