■第47回オンライン6月句会入賞発表/高橋信之選■
【金賞】 ★グアムの夏水平線は真横まで/安田明子 年平均気温が27℃という常夏のグアムではあるが、「グアムの夏」は、雨季であり、南東の季節風が吹くので、海の色も一層紺青を強めるのだろう。その水平線が自分の「真横まで」取り囲む大きな円盤のような海を眺める感動が、素直に詠まれている。(高橋正子) なんと伸びやかな夏の景でしょう。もちろん行ったことがないのですが、水平線が真横に感じられるくらいに近いビーチでの体験でしょうか? 体験願望をこめて夏全開の句にコメントさせていただきました。(岩本康子)
【銀賞/2句】 ★走り根もたくましくあり夏木立/平野あや子 夏木の重量感が根に支えられていて、力強いものを感じます。松や杉など色々な木がありますが、私は樟の古木を想像しました。(野田ゆたか)
★花しょうぶ切りて高さを生みにけり/多田有花 花叢から花しょうぶを切り取るときに、そのすらりとした高い花丈に気づく。切り取られて初めて生まれる高さである。花しょうぶの凛とした姿を詠みながら、動きのある句である。(高橋正子)
【銅賞/3句】 ★通り雨すぎて涼しき畝ならぶ/宮地ゆうこ 雨あとの空気に清々しく爽やかな畝の並びが涼しさを呼んでくれます。(藤田洋子)
★雪渓を真向かいに棟上がる家/河ひろこ 雪渓の残る真向かいの山の生きいきとした青さが目に浮かぶ。その山に向く棟上の家の木の柱がきよらかで、夏を迎えたすがすがしさがある。(高橋正子) 棟を上げ出来あげる家への期待とその家の前の広さ風の清清しさも詠み込まれた佳い句だと思います。(加納淑子) 山間に、棟上げを喜ぶ声が聞こえてきそうです。(山中啓輔)
★田水張り夜空すっきり晴れにけり/金子孝道 田水を張り、田植えの準備を整えた一日の農作業に、夜空まですっきりと晴れて、明るく満ち足りた心境がある。「田水張り」の能動形に、この句の強さがある。(高橋正子) |