■オンライン3月句会入賞発表/高橋信之選■
【金賞】 ★雪やなぎ風をためつつ風を生む/藤田荘二 咲き乱れる雪やなぎの風に揺れる姿が、丁寧に表現されている。こんもりとした花枝に風が溜まるようでもあり、またそこから風が生れるようでもある。(高橋正子) 風は大気の流れである、と言っては身も蓋もありません。作者の感性に敬服します。(矢野文彦)
【銀賞】 ★石臼が受けて溢れる春の水/古田けいじ 春水の滑らかさ、柔らかさが余さず表現されている。石臼という硬いもの、かつては生活に使われたものによって、水はさらに柔らかく、匂やかになって溢れている。(高橋正子)
【銅賞】 ★青麦の中一直線に汽車走る/山野きみ子 ひろびろとした青麦の中を、一直線に走る汽車の爽快感がすばらしい。まさに春が来た、の景である。中七の字余りに無理がない。(高橋正子) 青々と広がる麦畑を行く汽車の風が、みずみずしく清々しいです。一直線の汽車の走りに、風景の鮮明さや季節の明るさを感じます。(藤田洋子) とても清清しく春の情景が浮かびます。(渡辺酔美) 青々とした麦畑を真っ直ぐにSLが走ってる様子がみえます。一直線が利いて好きです。(石井喬子)
★楢櫟空広げゆく芽の力/野田ゆたか 楢や櫟の芽吹きの勢いは、空を押し広げるかのような力がある。小さな芽吹きの壮観な様が、春の息吹として感じられる。(高橋正子) 芽吹く木を仰ぎ見ると芽の分だけ木が高くなったように感ずる。楢や櫟の林が力いっぱい芽を吹き「空を広げ」行く風景に勇気付けられる。(古田けいじ)
※選者作品は、金銀銅賞から割愛しました。 |