過去入賞発表一覧

第55回オンライン月例句会入賞作品
2004年7月11日

『7月句会入賞発表@』
司会/高橋正子 2004年7月11日(日) 12:15:48 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【金賞】
★あさがおに空の青いろ降り来たる/臼井虹玉
朝一番に咲く朝顔に、空の青い色がまっすぐに降ってきたという感覚の涼やかさに、感銘を受けた。朝顔の咲く朝の空気のひやひやとした感触まで伝わってくる。(高橋正子)
平明な言葉で詠まれているから、読者も作者の句意が一読で解かるのが良いと思います。朝のきれいな空気さえも読み取れます。こんな句が好きです。(堀佐夜子)

【銀賞/2句】
★十薬や草のいのちを強かに/今村七栄
十薬は、家陰、庭隅、畑の端、塀沿いなどに、根をしっかりとはびこっている。きれいな十字の白い花、強い匂い、根を引いても容易には抜けない。それらは、強かである。それに「草のいのち」を見た実直さがいい。(高橋正子)

★夕立去りて美味き空気をぞんぶんに/宮地ゆうこ
夕立が来て、暑気も塵もすっかり洗い流した。その後には、大きな風が流れ込み、空気の美味しさを実感する。「ぞんぶんに」に夕立後のさわやかさが出ている。(高橋正子)
夕立が暑さを汚れも流し去り、直後の深呼吸で体は甦り、空気のおいしさが実感できます。(大石和堂)

【銅賞/3句】
★はだか子の渚へ走るまっしぐら/霧野萬地郎
子供の元気な姿が眼に映ります。現代っ子皆こうあってほしいものです。溌剌として力強く感じます。未来に希望を与えてくれます。(今井伊佐夫)
青い空 青い海まってましたと走る子供の勢いが見えるようです。(大給圭泉)
晴れ渡った海辺。作者と子供の関係が好もしく好きな句です。(野田ゆたか)

★はまなすの途切れて青い日本海/河 ひろこ
海辺を走るローカル線からの眺めはすばらしい。酷暑の日本列島の中で、ここだけはさわやかな北の夏を満喫できそうである。(小島花英)

★揚羽来て視界にゆらりと線を引く/池田多津子
現れた蝶を追う作者の視線が温かく、好きな一句です。(志賀たいじ)

※選者作品は、金銀銅賞から割愛した。

『7月句会入賞発表A』
司会/高橋正子 2004年7月11日(日) 11:44:0 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【高橋信之特選7句】
★すれ違う子に陽の匂う真昼かな/堀 佐夜子
真夏の健康な子供の元気な姿が漂います。(平田 弘)

★夏燕湖見えおればつややかに/高橋正子
★はだか子の渚へ走るまっしぐら/霧野萬地郎
★はまなすの途切れて青い日本海/河 ひろこ
★あさがおに空の青いろ降り来たる/臼井虹玉
★夏独活や茎の強きを誰言はむ/小島花英
★夕立去りて美味き空気をぞんぶんに/宮地ゆうこ

【高橋正子特選7句】
★四肢ぐぐと四方へ伸ばし夏畳/池田加代子
ひんやりとした座敷の畳に寝転んで、思いっきり四肢を伸ばす。学生時代、田舎に帰ったときの風景を連想させてくれた。(古田けいじ)
畳の感触がいいですね。好きな句です。(篠木睦)
手足をおもいきっりのばして,畳の感触を楽しんでいる様子が感じられ好きな句です。(やまなか みゆき)

★畳目の素足に涼し奥座敷/吉田 晃
奥座敷のほの暗さのなかにひやっとした畳を感じています。(石井信雄)

★十薬や草のいのちを強かに/今村七栄
★秘むことの無きも寂しき遠花火/篠木 睦
★あさがおに空の青いろ降り来たる/臼井虹玉
★古浴衣ほのぼの和む小津映画/井上 明
★.揚羽来て視界にゆらりと線を引く/池田多津子

『7月句会入賞発表B』
司会/高橋正子 2004年7月11日(日) 12:18:8 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【入選T/10句】

★未だ若き入道雲や甲山/安丸てつじ
抜群に面白い句ですね。作者と雲と山の会話が聞えて来ます。(町田智司)

★青鬼灯簪にして売り娘かな/守屋光雅
鬼灯市の賑わいと、生き生きした売り娘の様子があって好きな句です。(おおにし ひろし)

★一葉ごとの雨音やがて夕立に/藤田洋子
夕立のくる様を一葉ごとの雨音に表現されたのがいい。そして大降の夕立になる。ほんとうにいい句ですね。(都久俊)
雨が降り出したかなと思っていると、一気に豪雨になっていく夕立の様子がよく表われています。(藤田裕子)

★竹筒に紫桔梗の濡れて一輪/宮地ゆうこ
活けたばかりの桔梗であろう。夏の朝のまだ暑さを感じない時間だが、これから暑くなることが想像できる。「濡れて一輪」の花が今日を心地よい一日にしてくれそうだ。「濡れて一輪」は作者の細やかな心遣いの表れである。(吉田 晃)

★座せばすぐ汗ひく山の高さかな/野田ゆたか
 「すぐ汗ひく」に山の生半でない高さを感じます。(碇 英一)

★夏蝶の羽を休める土の冷え/今村七栄
★木葉木莵の声やはらかや眠り落つ/池田加代子
★炎天や短き影の従いてくる/作者不明
★麦青き風の研ぎゆく穂波かな/志賀たいじ
★断崖の松風さそふ滝しぶき/石井信雄

『7月句会入賞発表C』
司会/高橋正子 2004年7月11日(日) 11:40:6 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【入選U/10句】

★生胡瓜食めば疎開の水泳ぎ/守屋光雅
胡瓜をかじって、大戦中に田舎へ疎開しこどもの頃の思い出が甦る。自然そのままの楽しい思い出などを、平泳ぎで表現したすばらしさ。これは決してプールではない。(霧野萬地郎)
いつの時代にも確実に子どもたちに訪れる夏は濃い。特に疎開の夏はあまりにも。その世代ではない私ですが、胡瓜の青臭い瑞々しさに、今も鮮明に蘇るもののいろいろを、この句から想像しました。(池田加代子)

★炎天を肩に負いたる警備員/山中啓輔
責任感と炎天の暑さを肩に負った警備の人を思いやる温かい視線を感じました。(臼井虹玉)
暑い中、汗をした垂らせながらの仕事、大変だなと思う気持ち同感です。(若狭恵子)
この猛暑でも避けることの出来ない男の仕事。肩に負いたるに仕事の実感が出ていて、応援したくなります。(河ひろこ)

★どことなく優しく光り半夏の月/藤田裕子
梅雨時の空は晴れていてもはっきりしませんね。先日仰いだ満月も今一つでした。ご本人の心情の優しさが見えるような佳句です。(安丸てつじ)

★島唄や玻璃の泡盛透く海を/池田加代子
哀愁を帯びた島唄、青く透きとおった海、酌み交わす泡盛。まさに、命が洗われる思いがします。(山中啓輔)
沖縄の美しい海が眺められる処で島歌が流れ泡盛を飲んでいる。ゆっくり時間が流れ郷愁を感じます。瑠璃色と透く海がじめじめしない沖縄の開放感、白い砂、波の音まで感じます。(相沢野風村)
沖縄のきれいな海を思い、郷愁を感じます。沖縄の夏も感じます。「島唄」も好きな歌です。いつまでも残したい海の色です。(池田多津子)

★だぶだぶの空気に澱む京の夏/大石和堂
京の夏の暑さを「だぶだぶ」と表現されたところが、何とも妙。似合はない服を連想して一層暑く感じられる京の街が見えます。(澤井 渥)

★スリラーの佳境に入るや心太/古賀一弘
謎が謎をよび、不思議な事件がどんどん起きている。ぶよぶよとした半透明の「ところてん」との取り合わせが絶妙かと思います。(伊藤笑留人)

★団欒の簾越し見ゆ蜑の路地/平野あや子
★炎天の寺のお遍路きらきらす/作者不明
★青田風ゆく方角へ青田ゆく/吉田 晃
★夏蝶のゆったり屋根を越えてゆく/祝 恵子

『7月句会入賞発表D』
司会/高橋正子 2004年7月11日(日) 12:13:58 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【佳作/23句】

★夕焼けの空にあづけし湖のいろ/志賀たいじ  
夕空と湖面が一体となり暮れてゆく景色が美しい。(河野齊)

★魚市場鱗散りたる極暑かな/古賀一弘
早朝の賑やかな競りが終わった魚市場。鱗から揚がった魚を想像しながら、洗われた市場ではあるが、生臭い匂いから今日の暑さは一層である。(守屋光雅)

★立ち直り早き女や浮くトマト/作者不明
夫婦喧嘩でしょうか?しかし彼女は早くも日常に立ち向かう兆しを見せています。むろんすべてが吹っ切れたわけでもありますまいが。(熟れた)トマトを(水道水の溢れるボウルに)浮かせたところがこの句を生かしているように思います。(小西 宏)

★風薫る歩き初む子に歩み寄る/河 ひろこ
早や歩き始めたお子様のおぼつかなさに、お、おっと両手を広げて歩み寄る。そんな嬉しさが「風薫る」に溢れています。(今村七栄)
 
★海、空にオホ−ックブル−夏来たる/志賀たいじ
オホ−ックブルーにおおわれた世界、待ちに待った嬉しい夏が来ましたね。(祝恵子)
北の北海道の夏の海と夏の空、オホーツクのブルーが南下して来たのですね。雄大な景色が浮かびます。(古賀一弘)

★白シャツをアイロンで決めて梅雨晴れる/やまなかみゆき
★初恋のわずかな記憶すぐりの実/高橋由美子
★くっきりと家影を置く青田かな/碇 英一
★一隅を占拠賑やか葦スズメ/古田けいじ
★青青と膨らみ光るトマトかな/日野正人
★白山に僧侶百人御来迎/今井伊佐夫
★蛍の火弱く揃わぬ父の脈/藤田荘二
★グラナダのギタ−工房や大西日/石井秀子
★風間に鈴音梔子の道行けば/清水富美枝
★夏草や御召列車の始発駅/佐藤貴白草
★潮風の凪ぎて花火の家族連れ/矢部れい子
★焼酎と梅似合うなり宵屋台/河野 齊
★夏の夜はなお美しい月明かり/sakura
★道端の山蕗揺する夏の風/若狭恵子
★咲いて後どんと胸打つ川開き/小西 宏
★赤白の団扇の応援園児かな/相沢野風村
★差し伸べし指に触るるや夏の月/平田 弘
★夏服の寄贈新らし地蔵尊/町田智司

『7月句会選者詠』
司会/高橋正子 2004年7月11日(日) 11:43:12 削除・編集 スレッドの一覧・返信
■選者詠/高橋信之
★夏うぐいす啼きいて今朝の明るさよ
すがすがしい朝の空気、夏うぐいすに一啼きごとに明度が増す。始まりの明るさであり、ひろ がる夏空の自由。(宮地ゆうこ) 
★ポプラそよぐ七月の透明な空
昔北大のポプラ並木を見たときの感動を思い出しました。ポプラの大木を涼しい風にふかれそよぐ葉と青いそら、七月は素敵な季節です。(矢部れい子)
★海からの汽笛届きて涼風も
海からの素敵な贈りものに感じる心地よい涼しさがとても好きです。(藤田洋子)

■選者詠/高橋正子
★富士五湖の一つを下にうつぼ草
★夏燕湖見えおればつややかに
★塩田の跡地の草の月見草

『オンライン7月句会互選句の集計結果』
野田ゆたか 2004年7月11日(日) 19:53:36 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【高点句】

 15点 すれ違う子に陽の匂う真昼かな / 堀 佐夜子
 14点 四肢ぐぐと四方へ伸ばし夏畳 / 池田加代子
 14点 はだか子の渚へ走るまっしぐら / 霧野萬地郎
 14点 畳目の素足に涼し奥座敷 / 吉田 晃

【高点者】

 20点  池田加代子
 19点  霧野萬地郎
 17点  堀 佐夜子

『7月句会全作品』
司会/高橋正子 2004年7月10日(土) 8:21:8 削除・編集 スレッドの一覧・返信
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http://www.suien.net/online/k0407z.htm