過去入賞発表一覧

第56回オンライン月例句会入賞作品
2004年9月12日

『オンライン9月句会入賞発表@』
司会/高橋正子 2004年9月12日(日) 12:49:53 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【金賞】
★蜻蛉の風の音連れ行き来する/日野正人
「風の音連れ」は、安易に使った言葉であるようだけれど、安易ではない。蜻蛉は飛びながら、時に一瞬宙に留まって羽を整えるような羽音をさせる。それが風の音である。蜻蛉の飛ぶ姿があきらかに見える秋らしい空気がある。(高橋正子)
野山か湖の辺りの澄みきった空気の中をゆっくり飛んでいる、たくさんの蜻蛉を想像しました。(河ひろこ)

【銀賞/2句】
★秋潮のしぶき真白きクルージング/池田多津子
秋潮のしぶきの真白さが清潔で、一読してさわやかさを覚える。秋海のクルージングの楽しさが迷うことなく率直に捉えられている。(高橋正子)

★稲を刈る大きい空の下で刈る/おおにしひろし
高く広い秋空の下での稲刈り。さわやかな秋の印象と、実りの豊かさや収穫の喜びがあふれています。(池田多津子)
うらやましい光景。体験してみたいものです。(矢野文彦)
収穫の喜び、きっと豊作だったことでしょう。汗も心地よい。(古賀一弘)

【銅賞/3句】
★コッヘルに秋の静けき水を汲む/池田加代子
コッヘルが判らずに広辞苑でしらべました。携帯用の炊事用具と判り、家族で野外で楽しまれた時の光景が浮かんで参りました。(堀佐夜子)
ハイキングの途中の渓谷で清らかに流れる水や岩間から涌き出る清水をコッヘルで汲んで飲む味はまさに醍醐味ですね。(都久俊)

★暴風裡さびしさありて梨を剥く/堀佐夜子
自然の勢いになす術もなくひたすら息をひそめ暴風域の行き過ぎるのを待つ、先日台風を体験したばかりで、感じるさびしさに梨を剥く姿が身近に感じます。(志賀たいじ)

★葡萄房ペルシャ模様の皿に盛る/臼井虹玉
葡萄は、ヨーロッパ文化と深いつながりがある。葡萄の房を今日はペルシャ模様のエキゾチックな皿に盛って、絵にも描きたいような葡萄となっている。(高橋正子)

※選者作品は、金銀銅賞から割愛した。

『9月句会入賞発表A』
司会/高橋正子 2004年9月12日(日) 10:14:21 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【高橋信之特選7句】
★朝市の広きに新米並びいる/池田多津子
新米が朝市に出されて、朝市もさまざまと知る。お米は農協などに供出されるものと思っていたが、人情の篤いところなのだろう、朝市で自慢の新米が売られいる。「朝市の広き」に、露けさが感じられる。(高橋正子)

★水澄むこと今朝より池に始まれる/高橋正子
★虫籠に風入らせて子ら駆ける/高橋正子
★稲を刈る大きい空の下で刈る/おおにしひろし
★露けき灯出航船が点となる/野田ゆたか
★防波堤野分の港を真っ二つ/高橋秀之
★蜻蛉の風の音連れ行き来する/日野正人

【高橋正子特選7句】
★秋潮のしぶき真白きクルージング/池田多津子
★葡萄房ペルシャ模様の皿に盛る/臼井虹玉
★迎え待つ駅頭何処かにきりぎりす/安丸てつじ
★暴風域のさびしさありて梨を剥く/堀佐夜子
★露けき灯出航船が点となる/野田ゆたか
★コッヘルに秋の静けき水を汲む/池田加代子
★手にずっしり山栗提げれば軽き音/日野正人

『9月句会入賞発表B』
司会/高橋正子 2004年9月12日(日) 10:34:32 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【入選T/10句】

★在りし日の父の胡桃の抽斗に/臼井虹玉
思わぬ発見に父への想い出が蘇り胸が熱くなります。切ない句ですが好きです。(おおにしひろし)

★山へ発つ檸檬一顆を荷に加え/池田加代子
登山への用意周到の準備に、更に檸檬を持ってゆく。そんな作者の心構えの句に新鮮さを感じました。(霧野萬地郎)
これから山へ登ろうとする気構えに、檸檬の爽やかさが加わり、全体を軽く引き締めていると思います。(脇美代子)
山へ行く荷物の中に一個だけ入れられた明るい黄色の檸檬が目に浮かびます。これから山へ出発する人の高揚感、うれしさ、期待感などを感じます。(臼井虹玉)

★秋澄むや山小屋に満つコーヒー香/池田加代子
たどり着いた山小屋にどっかと腰をおろした時、そこにコーヒーの香りが満ちていたら、どんな疲れも吹っ飛んでしまいますね。山の澄んだ空気の中の一杯のコーヒーはさぞ美味しかったことでしょう。(今村七栄)

★月光のひたひた満ちて蒼き庭/臼井虹玉
月の光の青白さ美しさが目に浮かびます。月光をひたひたという表現に新鮮さを感じます。(やまなかみゆき)
月の光は不思議な質量をもって、その光に満ちた庭は海底に沈んだかのように蒼く神秘的ですね。共感いたしました。(池田加代子)

★川とんぼ空気に重さ生まれけり/碇 英一
★ごつごつの我が町産の梨を買う/脇美代子
★マンションの上から子呼ぶ秋夕焼/作者不明
★シャッターチャンス又も逃がして稲と汽車/祝 恵子
★今朝秋の靴紐しかと結びけり/今井伊佐夫
★山葡萄信濃にはかに曇りけり/小島花英

『9月句会入賞発表C』
司会/高橋正子 2004年9月12日(日) 12:11:25 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【入選U/10句】

★抱え来て萩活けし部屋に風生まる/池田多津子
残暑は残っているが、秋の野から持ってきた萩を生けるとそこから風が生まれたように涼しい風が流れてきた。(古田けいじ)

★鳴き混じる鈴虫一つ澄み通る/藤田洋子
集く虫音の中の鈴虫の音を聞き入っている澄んだ作者の心持が伝わってきます。(碇 英一)

★漁火や北の岬の星月夜/河ひろこ
月夜は休業という漁火漁。闇夜に煌めく星が美しく、また漁火から船上の漁師の温かみのようなものを感じます。(野田ゆたか)

★田圃から秋声届く散歩道/河野 齊
★蜩の衆より離れ個に戻る/作者不明
★缶コ−ヒ−飲みほして見る空高し/石井秀子
★秋高し松の疎林を歩みつつ/山野きみ子
★まず朝の秋水ぐっと飲み干せり/藤田裕子
★昨日より今朝の明るき河岸の秋/志賀たいじ
★秋風と街へ出て行く郵便車/脇美代子

『9月句会入賞発表D』
司会/高橋正子 2004年9月13日(月) 16:46:24 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【佳作/18句】

★月白やふわりと跳べるトウシュ−ズ/石井秀子
月が出ようとするほの明るさの中、トウシューズの白が軽やかに踊る,幻想的で美しい絵のような世界です。季語が効いています。(山野きみ子)

★観覧車からりからりと野分晴/峰野彦一郎
野分あとの空高く澄んだ空気の中軽々と上がりまわっている爽快さが伝わります。(大給圭泉)

★秋高し迷子を告ぐるスピーカー/小島花英
遊園地でしょうか?よく見かける景です。秋高し、がとても、よく効いています。(澤井渥) 

★赤蜻蛉群れゐて宙にさだめなし/霧野萬地郎
大空を赤く染めるように、群れ飛ぶ蜻蛉。それを宙は広い心で見守っている。赤と青のコントラストもみえてきて大きい景です。晴れやかな大きな気持ちにさせてくれます。(柳葉繁)

★星の降る音かと思う虫の夜/石井秀子
目に見える大きさの、小さな小さな星の数々。それらの星たちが降り、庭の虫たちの合唱に変わるとき、お伽の国へ引き込まれた作者は、歓喜の歌声を共に高らかに歌い上げていることでしょうね。(佐藤 貴白草)

★秋耕の草焼くけむり一番星/宮地ゆうこ
草を焼く煙がまっすぐにたち昇り、その先には一番星が・・・静かでほっとするような秋の夕暮れのひと時で、少し寂しさも感じられているような気もします。(石井秀子)

★むかご引き鳥こぼしけり渓深く/大給圭泉
登山中に目にした光景だと思います。一羽の鳥が啄ばんだむかごの蔓から別のむかごがこぼれて落ちた。落ちて行く先はは深い渓谷だった。山の静けさが伝わってきます。(岩本康子)

★山裾の枝を撓めて林檎もぐ/河ひろこ
以前林檎をもいだことを懐かしく思い出しております。甘い香りと林檎に囲まれて感激したことを。(祝恵子)

★鰯雲カラカラ笑う夫婦見ゆ/橋本ひとみ
通り過ぎてゆく夫婦が大きな声で笑っていった。きっといつも朗らかな二人なのでしょう。ほほえましくもうらやましい夕暮れの散歩道です。(大石和堂)

★横浜の夜霧を廻す観覧車/北野清市
横浜の「みなとみらい」の景色が、想い起されました。(竹内けいこ)

★秋暑し入道雲も帰りきて/河野 齊
★露草の瑠璃を点して朝の庭/作者不明
★秋の波テトラに下りる段梯子/太田淳子
★口喧嘩すれどただただ水澄めり/大石和堂
★秋風と坂道下りる白い靴/林緑丘
★野分あと小枝ぽきぽき車椅子/矢野文彦
★城垣の角は真四角彼岸花/古田けいじ
★野分き吹く幾度も読めり旅日記/岩本康子

『9月句会選者詠』
司会/高橋正子 2004年9月12日(日) 12:15:1 削除・編集 スレッドの一覧・返信
■選者詠/高橋信之
★露草の露もやさしと摘み帰る
露含む露草がとても清らかで、可憐な露草を摘みとる優しい心情を感じます。(藤田洋子)

★塀沿いに色草の花咲かせ棲む
★秋雲の千切れて流れ空深し

■選者詠/高橋正子
★水澄むこと今朝より池に始まれる
いい季感だ。詩的で、リアルな句だ。「水澄む」は、秋の季節を限定し、さらに、「今朝」は、一日の時間を限定した。時を刻むということは、時の流れに実感を与える。(高橋信之)
秋になったという実感が伝わってきます。澄んだ水、爽やかな空気、心があらわれるようです。(藤田裕子)

★虫篭に風入らせて子ら駆ける
「風入らせて」子供らしくもあり、自然的でもある。秋風を受けながら蝶でも追って走って居る姿。夢があり期待感を与えてくれました。(今井伊佐夫)
虫取りに熱中している子供の姿と満足感が感じられます。(河野一志)

★露草の青に目をも洗わるる

『オンライン9月句会互選句の集計結果』
野田ゆたか 2004年9月12日(日) 19:7:0 削除・編集 スレッドの一覧・返信
【高点句】
11点 稲を刈る大きい空の下で刈る / おおにし ひろし
11点 コッヘルに秋の静けき水を汲む / 池田加代子
10点 露けき灯出航船が点となる / 野田ゆたか

【高点者】
19点 池田加代子
15点 池田多津子
13点 臼井虹玉
13点 野田ゆたか

『9月句会全作品』
司会/高橋正子 2004年9月11日(土) 15:14:49 削除・編集 スレッドの一覧・返信
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