俳句カレンダー
俳句日記2000年


俳句日記/2001年
高橋信之  nobuyuki@suien.ne.jp

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1日(火)/メーデー

「エグゼクティブ6月号」がダイヤモンド社から郵送されてきた。

特別企画「大学・大学院/主役は社会人だ!」で、私たちのホーム

ページの紹介記事(22ページ)。「大学の先生たちが、自身の専攻

や研究テーマについて、わかりやすくかつ、面白く解説してくれる

サイトを厳選。」ということで、50人の教授の中の一人に選んで

いただく。若い学者たちに交じっての厳選で、とても光栄に思う。

紹介記事は「運営者が創刊した俳句雑誌、「水煙」のサイト。オン

ラインの俳句講座や俳句チャット、句会などを開いている。英語や

ドイツ語ほか多言語の俳句が読めるのも面白い。」とある。

画像のアドレス:

http://www.fuchu.or.jp/~asako/haiku/exec1.jpg



午後4時過ぎ、青葉図書専務の村上和興さんに来ていただき、水煙

6月号を入稿。


2日(水)/八十八夜

午後5時半、愛媛朝日テレビのキャスター、会田幸恵さん来宅、料

理番組出演の打合せ。6月7日撮影で、放映は21日頃。会田さん

は、東京出身で、実家は、中野の宝仙寺の裏。宝仙寺は、臼田亜浪

の菩提寺なので、昨年の法事出席を思い出し、驚く。


3日(木)/憲法記念日

午前、自宅でのパソコン教室。



今日の鑑賞

■北上川へ流れる川の鯉のぼり/伊嶋高男

上五の「北上川」がいい働きをした。固有名詞が生きて

いるのである。詩の言葉として生きている。作者の代表

作「炎昼や明神下から野郎ども」を思い出す句。

■花前線のあと追いかけて津軽へと/芦本照代

作者は、大阪在住の高齢者だが、俳句に、パソコンに取

り組んで積極的。人生に前向きなのは、見ていて嬉しく

なる。まわりが明るくなる。

 <高岡御車山祭>

■黒塗りの車輪軋れり薫風へ/八木孝子

作者は、「黒塗り」を「漆ひかる」と訂正したが、原句

の方がいい。言葉が平明で、イメージが鮮明なのである

。俳句とは、そういった詩である。


4日(金)

今日の俳句

いたどりのみずみずしくて活けられる 信之

つつじ咲く花の内部を隠さずに    〃

寝転んで少しの風に新樹が匂う    〃


5日(土)/立夏/こどもの日

今日の鑑賞

■チューリップの花刈る音の朝空に/八木孝子

言葉が平明で、状景が鮮明なので、読み手は、作り手と

同じ体験を持つことが出来る。それがいい。

■考へのまとまらぬ日や葱坊主/磯部勇吉

写生句ではないが、自分の思いを述べた、その率直さが

いい。「葱坊主」が生きている。



今日の俳句

花アカシヤの甘き匂いの空に降る  信之

花アカシヤの甘き匂いよふるさとよ 〃

大空と一つになって若葉風     〃


6日(日)

句美子登校し、午後も実力テスト。



今朝の「朝日」の「天声人語」に「1000年単位でものごとを考

えないとわからないことが多々ある」とあった。ローマ法王のギリ

シャでの「謝罪」に関してである。インターネット上でのやり取り

も同じであろうと思う。真実が明らかになるには、長い歳月を要す

る。俳句の歴史は、あまりにも短い。俳句の本当の姿は、これから

なのであろう。「細く長く」である。



今日の鑑賞

■島のバス停めて遍路のにぎやかに/山本京子

遍路たちは、島のバスの内か、外か。島のバスを停めた

のは、なぜか。定かでないことが多いが、とにかく賑や

かなのである。仲間と連れ立っての楽しい遍路である。

■仏間より望む桜も三分咲き/石井信雄

亡き人と過ごした日々への作者の思い。「三分咲き」が

いい。

■初孫の尻はヒョコヒョコ五月来ぬ/暁兵

「五月来ぬ」という季感を生かしたのは、「ヒョコヒョ

コ」である。一家団欒の声が聞こえてくる。



今日の俳句

楓若葉の空とつながる明るさに 信之

楓若葉の明るく暗く幾層も   〃

思い出のポプラ若葉に風騒ぎ  〃


7日(月)

今日の鑑賞

■裏窓も表も開けて若葉風/磯部勇吉

「裏窓も表も開けて」、「若葉風」が吹き抜けてゆく。作者は

、多くを語らないが、それで充分である。いい写生が自然の恵

みを伝えてくれる。

■夏立つ夜机いっぱい物広げ/相原弘子

「立夏」である。いい季節に体も心も自由になる。仕事が楽し

くなる。



今日の俳句

新樹光届く範囲の内に居る    信之

花蜜柑見えてそこから匂ってくる 〃

野茨咲き花蜜柑咲きわが町は   〃


8日(火)

午前、正子の書道教室。弘子さん、洋子さん、京子さんが出席。



今日の鑑賞

■乗り換えの駅囀りの真っ盛り/安増惠子

生活の中での感動が言葉となって、それを読者も共有する。率直な

表現である。迷いの無い表現である。手に取るような情景は、「囀

りの真っ盛り」である。

■道端の躑躅平らに刈られ咲く/目見田郁代

「平らに」は、知的な表現だが、実にリアルで、状況を生き生きと

再現する。「道端」という日常の言葉もリアルで、いい働きをして

いる。



今日の俳句

花アカシヤ遠くに見えて上り坂 信之

下り坂一気に下り飛燕去る   〃

斜面なればこそ松の芯垂直に  〃


9日(水)

午前、青葉図書専務の村上和興さんが水煙6月号の初稿を持って

来宅。

昼前から湊町の事務所で仕事。



「近代詩文書作家協会」から書作展覧会とパーティーの案内をい

ただく。銀座の「東京セントラル美術館」で書家が私の俳句を揮

毫して出品とのこと。パーティーは6月4日、書展の会期は5日

から10日まで。喜んで出席の葉書返信。



今日の鑑賞

■さくらんぼ梯子を移してはもがれ/相原弘子

静かである。静かに観察されて、人の動きが見えてくる。農作業の

すべてが見えてくる。


10日(木)

午前4時起床、午前10時までに今日の仕事を済ます。この時間帯

は、インターネットの多くのユーザーがお休みで、アクセスが軽く

て楽になる。人が働く時間帯は、それなりの設備を整えないと、私

の仕事は出来ない。



午後4時、青葉図書専務村上和興氏来宅。水煙6月号初稿の校正済

を渡す。



今日の鑑賞

■杉鋒を覆ひつくせし藤の花/磯部勇吉

力のある句。「藤の花」の生命力を強く感じる。「杉鋒」と「藤の

花」との緊張感がいい。


11日(金)

近くの総合公園に出掛け、ゆっくりした時間を過ごす。帰宅は、午

後3時前。



午後4時前、青葉図書専務村上和興氏来宅。水煙6月号校了。



今日の俳句

たんぽぽの花咲き今日の陽が白し 信之

五月快晴自分の時をいただける  〃

空のひろびろと青葉のなかに居る 〃


12日(土)

私の手料理の昼食会、そして句会。



今日の俳句

子らの声乗せて山より若葉風  信之

ばら強き刺立て強き匂いをさせ 〃

たんぽぽの絮失いし茎立てる  〃


13日(日)

オンライン5月句会が盛会で、参加者が楽しい一日を過ごしたのが

嬉しい。私の句<寝転んで五月の空をわがものと>を、参加者の皆

さんが最高点に選んでくれたが、素直に喜ぶ。



今日の鑑賞/オンライン作品

■風に軽し楓若葉の水平なれば/高橋信之

楓若葉の軽やかさ、若葉の様子が楓の葉の形状を水平と見ることに

より、よく表されていると思います。 (碇 英一)

赤児の手のような楓の若葉は、思わず撫でたくなるような愛らしさ

があります。観察の鋭さに引かれました。(安丸てつじ) 

■寝転んで五月の空をわがものと/高橋信之

五月なればこそ感じられる自然との一体感が何とも爽快です。自然

の中に身を置いて、心解されていく中に生まれる新たな意志や希望

をも感じます。(藤田洋子)

五月の草に寝転んで、五月の空と風と光と一体になる。どこまでも

澄んだ空気の中で満たされていく心。「麗しき五月に」の曲を口ず

さみたくなります。(八木孝子)

日常生活では視線は案外低く床や地と平行がせいぜいです。寝転ん

で五月の空に遭えばまるで別世界でしょう。そこを「わがもの」と

表現したところが見事。(林 暁兵)


14日(月)

午後、26日京都吟行の航空券を購入。



今日の鑑賞

■花水木日の水平に暮れやまず/磯部勇吉

季語の無い句であるが、いい季感である。「日の水平に暮れやまず

」は、「日永」、「遅日」と同じ意味を持ち、春と解していいが、

「花水木」があるので、初夏とした。いい季感が詩的な句を生んだ。


15日(火)

午前、書道教室とパソコン教室。



今日の鑑賞

■神田川戻り神輿の長い影/伊嶋高男

しっかりした句。多くを語っていないが、「戻り」と「長い影」で

、いい抒情となった。

■ストレスなど無きが如くに五月晴れ/堀佐夜子

少し理屈があるが、「五月晴れ」が読者に気持ちよく伝わってくる

。作者の喜びが素直に伝わってくる。


16日(水)

午後、水煙6月号が納入され、発送の準備。



今日の俳句

ぎしぎしの穂を高く立て風の中  信之

野茨真っ盛り正午のサイレン鳴る 〃

聖五月わが誕生の月なれば


17日(木)

▼水煙ネット事務局掲示板より/高橋正子記

水煙6月号を、今日、昼過ぎ、衣山郵便局から、発送いたしまし

た。さわやかなお天気が続いています。ご多忙な中にも、よい日

々をお過ごしのことと思います。今月号も、水煙をお楽しみくだ

さい。



今日の俳句

薄暑なる今日の静かに往きすぎる 信之

風薫るそのなかに生きものの匂い 〃

そら豆を茹でて三時の団欒に   〃


18日(金)

今日の鑑賞

■枇杷青く鈴なりの村子沢山/芦本照代

「鈴なり」と「子沢山」は、やや付き過ぎだが、「枇杷青く」の季

節感がいきいきと働いて、楽しい風景となった。

■枇杷の実の袋確かな丸み持ち/目見田郁代

収穫が楽しみで、見えないところを見ているのがいい。「確かな」

のは、作者の気持ちであろうとも思う。「心外無仏」という言葉が

あるが、すべては、本人次第である。


19日(土)

午前、句美子の担任の十亀先生家庭訪問。

午後、学生の中野君、河野君来宅。インターネットTV局開設準備。


20日(日)

多言語の俳句サイトの更新。


21日(月)

今日の鑑賞

■太陽も入れて飲乾すビアジョッキ/日野正人

ビル屋上のビアガーデンであろうかと思う。夕陽は沈みかねて、「

ビアジョッキ」を輝かす。句に勢いがある。一日の仕事を終え、そ

の後の元気がいい。

■生かされてある幸せや夏野行く/安丸てつじ

「夏野行く」がいい。明るいのである。前向きである。


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