俳句カレンダー10月
俳句日記2000年


俳句日記/2001年10
高橋信之  nobuyuki@suien.net

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1日(月)

今日の鑑賞

■手のひらの新米光りつつこぼる/藤田洋子

身近な生活を詠んで輝いている。いい生活である。

■秋空の真中を逸れて飛行雲/相原弘子 

「飛行雲」は、「秋空の真中を逸れて」いるのだが、「秋空の

真中」がくっきりと眼に浮かんでくる。

■青さんま音立てながら焼かれけり/河ひろこ

生活の音も匂いも伝わってリアルなので、作者の生活を読者も

楽しむ。俳句の座(感性の共同体)を楽しむ。



今日の俳句

玻璃過ぎる秋雲形崩さずに  信之

秋風の去りし行手の高き山  〃

風の鳴る深い音させ十月へ  〃


2日(火)

午後、松山市2番町の珈琲屋で、詩の談話会と俳句添削教室。

手作りのお饅頭を持参して食べていただく。好評。



今日の鑑賞

■精一杯まあるくなりし名月や/大石和堂

率直な思いが読み手に直に伝わってくる。それだけに、「

し」と「や」の古い語法が少し気になるが、句を損なうこ

とはない。

■角曲がり秋の夜風に身を任す/霧野萬地郎

「任す」ことのできる心境がいい。



今日の俳句

生きものの顔をして真ん丸い月  信之

(生きものの顔と言われるので、月を見直していました。無機

質の月がふつと有機質的に頭を掠めました。評/野田ゆたか)

(こんばんわ、私も二階の窓からお月さんを見ていましたが満

月が微笑んでいるように見えました。階下は無用心ですので戸

締りをしてチャットに参加させて貰っています。評/堀佐夜子)

いざよいの月出る前の星を見る  信之

(月の出は残念ながら地下にいたのですが、一番星もあったの

ですね。評/霧野萬地郎)

満月の山を離れる嬉しさに  信之


3日(水)

水煙11月号校了。



今日の鑑賞

■柿の実の丸き明るさ今宵月/目見田郁代

「今宵」の満月を待ち、その思いは、柿の実の「丸き明るさ」

で鮮明に伝わってくる。(評:高橋信之)

十六夜や屋根のアンテナ垂直に/霧野萬地郎

「十六夜(いざよい)」が効いた。「垂直」との取り合わせがい

い。

■ゆったりと潮流れたり月の夜/岩本康子

「ゆったり」するのがいい。ゆっくりするのがいい。月夜であ

る。


4日(木)

明日のテレビ料理番組出演のための食材を買いに出掛ける。


5日(金)

午後6時17分から10分間のテレビ出演。愛媛朝日テレビの

料理番組。水煙ネットのサイトの紹介も。守屋光雅さん(盛岡)

の無農薬野菜、ポテトと玉ねぎが主たる食材で、マヨネーズの

バリエーションを楽しむ。哲斉さん、弘子さん、洋子さん、郁

代さんがテレビを見てくれて素直に嬉しいと思う。


6日(土)

昨日の料理番組のレシピが今朝の朝日新聞愛媛版に載る。


7日(日)


8日(月)


9日(火)

正午前、水煙11月号が刷り上がって納入。


10日(水)


11日(木)

11日昼過ぎ、水煙11月号を発送する。洋子さん運転の車で

正子が松山西郵便局へ。

夕刻、弘子さんも来宅。弘子さんと洋子さんに大洲の従弟から

の栗をお裾分け。母方の祖父と栗拾いをした幼いころを思い出

す。


12日(金)


13日(土)


14日(日)

オンライン10月句会が盛会。49名の参加者は過去最多。



今日の俳句/信之

■秋日背にしてわが影を押し歩く/信之

西(太陽が東)へ向かっている男性。「押し歩く」で力強く目

的(地)に向かって進む男のロマンを感じる。作者が女性であ

れば少し解釈が異なるので男性作者の句としてこの句をいた

だく。(評:野田ゆたか)

「押し歩く」に年配の男性を思わせます。またいろいろの句

意を感じる奥の深さもあると思います。 (評:河 ひろこ)

■蔦枯れてますます壁に貼りつきぬ/信之

「ますます壁に貼りつきぬ 」は「蔦枯れ」の様子を的確に言

い表していると思います。また少し悲しい感じもいたします。

(評:碇 英一)

■とんぼ来てまた去るときも唐突に/信之


15日(月)

デイリー句会がお休みなので、水煙ネットのウェブサイトを更

新。少しの多忙で後回しとなっていたので、一日をかけての仕

事となる。俳句カレンダー今週の秀句など。



今日の俳句

秋蝶の石に降り来て正午なる   信之

秋雲の影を落として動かざる   〃

秋雲匂ってくるような高さに登る 〃


16日(火)

水煙ネットのウェブサイトを更新。



今日の鑑賞

■山の手の坂道さやか坂上る/伊嶋高男

東京「山の手」の風景を描いて、季語「さやか」が効いた。イ

メージの軽い言葉を重ねているが、リズムがいい。「坂道」の

<さ>、「さやか」の<さ>、「坂上る」の<さ>と畳みかけ

て、<さ>の音が「さやか」である。

■柿を剥く陶土汚れの大きな手/野田ゆたか

力強さがいい。実りの秋の生命の力であろう。

■ランドセル大きく鳴らし秋日和/戸原琴

学童の姿に誰もが自身の幼い頃を思い起こし、心が和む。平明

な言葉の中にあって平明な「大きく」は、読み手に強く訴えて

くる。



今日の俳句

秋雲の光と影を抱いて浮く  信之

秋空の丸く大きく山頂に   〃

秋風と来て秋風と去るものは 〃


17日(水)

水煙12月号の雑詠選と編集。



今朝の朝日新聞に痛快な記事が載った。今年のノーベル化学賞

が決まった野依良治名古屋大学教授が政府の姿勢を歯切れよく

批判した。「『50年でノーベル賞30人』という目標は、国

家として不見識きわまりない」。「科学技術創造立国のために

理科を学べというのは間違い」。産学連携について、「産業の

状況が深刻なのは産業界の研究者の能力が足りないから」。特

に関心を持ったのは、「学術は芸術と同じで、自分が一番おも

しろいと思うものに全力を尽くす。ベートーベンとモーツァル

トが比べられないように、賞は、狙ってとるものではない」と

いうところで、政府のノーベル賞の獲得目標を批判した。


18日(木)

水煙12月号の雑詠選。



今日の俳句

秋風鈴のガラスの音のマンションに 信之

秋風吹き萍の平らに平らに     〃

秋雲の白が強しと日の傾き     〃


19日(金)

午後4時過ぎ、水煙12月号の編集が終わり、入稿。青葉図書

の村上専務さんに手作りのかるかん饅頭を食べていただく。


20日(土)

昨日の続き、かるかん饅頭の試作。


21日(日)

かるかん饅頭の試作は、三日目となるが、満足の出来るもので

はない。



今日の俳句

寝転びて秋草の匂いを嗅げる    信之

実りの秋の遠くに海が浮かび見える 〃

コスモスの花咲きつづく芯が強い  〃


22日(月)

午後、洋子さん来宅。俳句四季11月号持参。「俳句招待席」

の欄に洋子さんの俳句3句が掲載。その他水煙関係の記事が多

い。第11回インターネット俳句コンテスト(久万町教育委員

会とインターネット俳句センターとの共催)も載る。


23日(火)


24日(水)


25日(木)


26日(金)


27日(土)

午後、レストラン「惑星」で「水煙」の定例句会。その後、「

珈琲屋」の「インターネット川柳協会」の会合に出席。



今日の鑑賞

■鳥渡る空すっきりと日本晴れ/野田ゆたか

作者の思いが強く伝わってくる。作者の心境が直に伝わってく

る。「すっきりと日本晴れ」である。

■横たわる山は向こうに刈田道/福田由平

収穫の後の安堵が伝わってくる。落ち着いた写生句に読み手の

心もゆったりとした心境になる。写生がいい。

■稜線ぐるっと町の秋天を回る/日野正人

秋の球形を捉えた。まさに秋である。


28日(日)


29日(月)

午前、水煙12月号が校了。印刷に回る。



句美子の受験のためのホテルを予約。


30日(火)

今日の鑑賞

■切株は真新しくて十三夜/林 暁兵

季語としての「十三夜」がいいので、俳句の深さを得た。そし

て詩としての「真新し」さがあるのが嬉しい。

■明日からは雨の予報の十三夜/伊嶋高男

軽いのがいい。生活の実感があるので、軽いのがいい。

■湯気ふけば祖母の味するむかご飯/八木孝子

「むかご飯」は、私の好物。山芋の味を好むのは、日本人の原

体験であろうか。


31日(水)

今日の手作り菓子は、和風クッキーと豆板。和風クッキーは、

しょうゆ味と味噌味の二種類で、豆板は、甘納豆入り。試食は

、高校受験の塾生。



今日の俳句

秋深む午後焼菓子の味噌の香に

オーブンの菓子焼けて秋深む色

星明りして池に夜空が映る