俳句カレンダー11月
俳句日記2000年


俳句日記/2001年11
高橋信之  nobuyuki@suien.net

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1日(木)/猟解禁

最近のメディアに、神話、伝統文化が取り上げられている。今

朝の「朝日」では、黛敏郎のオペラ「古事記」と小松和彦のコ

ラム「「神話」を生きる」である。世界の時流は、ナショナリ

ズムに向かっているが、悪い方向に向かわなければ良いが。過

ちは二度繰り返さなければ良いが。



今日の手作り駄菓子は、和風クッキー(しょうゆ味と味噌味)と

べっこう飴。



今日の俳句

しらしら曉けゆく空からの秋冷 信之

桜の葉の大き一枚降る朝に   〃

パソコンの灯を落とし沈黙の秋 〃


2日(金)

今朝の「朝日新聞」より

小泉首相の靖国参拝を「違憲」と提訴。松山、大阪、福岡から

の提訴である。松山は、僧侶が中心なのが嬉しい。死んだ者ば

かりでなく、生きている人間のためにも働いてもらいたい。小

泉首相の「話にならんね。」という発言は、話し合いを拒否す

る傲慢な態度で気になる。ブッシュ大統領の「アメリカか、テ

ロか。」という傲慢な態度と似ている。



午後、水煙12月号が刷り終って納入。発送は、月曜の予定。



今日の手作り駄菓子は、べっこう飴で、まずまずの出来具合。



今日の俳句

晩秋の光りにべっこう飴透ける 信之

さびしさに十一月の月昇る   〃

十一月の夜の始まりに月昇らせ 〃


3日(土)/文化の日

今朝の「朝日新聞」より

新しい平和反戦の動きを伝える。「新しい運動の主役は主婦や

普通のサラリーマン、学生たちだ。」そして「HPで輪広げる

」のだ。「天声人語」では、「英国の世論調査の数字」を紹介

し、「好戦的な男性と平和的な女性」というはっきりした男女

差を指摘する。これは、古代ギリシャの戯曲「女の平和」(ア

リストファネス作)で面白く、可笑しく取り上げた、図式的な

男女差だが、日本の女の平和運動に注目したい。



午後3時30分から水煙12月号の発送の準備。封筒に詰める

のを弘子さんに手伝っていただき、宛名のシール貼りは洋子さ

んにしていただく。



午後4時、正人さんに来ていただき、正人さんと正子と私の3

人で「第11回インターネット俳句コンテスト実行委員会」の

仕事。



午後5時〜8時、24日の「水煙俳句フェスティバル」の実行

委員会。出席者は、晃、弘子、洋子、正人、正子、そして私の

6名で、当日の昼食の試食をしていただく。煮豚とささみ入り

の野菜サラダ。煮豚は、豚肉の選択、野菜サラダは、茗荷とア

スパラの取り合わせに工夫する。ソースは、手作りの醤油ドレ

ッシング。主食は、玄米入りのパンと胡麻入りの味噌クッキー。



今日の俳句

紅菊の瓶の水吸う刻刻と     信之

曉けてゆく今日の空なり文化の日 〃

朝寒の味噌汁今日の始まりに   〃


4日(日)

デイリー句会の入賞発表がお休みなので、のんびりとゆっくり

とした一日となる。


5日(月)

今朝の「朝日新聞」より

第一面の「天声人語」は、「きのうはユネスコ憲章記念日だっ

た。」とし、「それに先立つ総会では「文化の多様性」を尊重

する宣言が採択され、この「多様性」こそが人類の共有財産で

あることがうたわれた。」と報告。ユネスコにアメリカが加盟

していないのが気になる。



「文化の多様性」については、「水煙」では、既に第3号(昭和

58年12月号)の「川本臥風俳論抄」で取り上げている。

●文化において大切な事は画一性ではなくて、多様性である。

「世界の富とは、世界の持つ独創的な人間を指しているのであ

って、その存在、活動によって初めて世界は世界であり混沌で

なくなって来る。」こんな意味の事をカーライルは言って居る

が、この見方からすれば、俳句が独自な存在であればある丈け

、その存在を尊重し、世界に向って主張する事こそ、文化国家

として、世界文化に寄与せんとする意図にそうものであろう。



正午前、水煙12月号を洋子さん運転の車で正子が郵送。



アメリカ・フェニックスでのWorld Series決戦の野球中継を

楽しむ。投手のRandy Johnsonの頑張りで、Diamondbacksが

チャンピオンとなる。午後1時過ぎ、野球中継の終わった後

は、インターネットでも楽しむ。以下はYahoo!の早い情報。

    

11月5日(月)

【MLB】Dバックス、9回サヨナラでワールド・シリーズ初制

覇!!(ISM) 14:13

 9回表のマウンドには、8回途中から上がったランディ・ジ

ョンソン。気合の投球でヤンキースのクリーンナップを三者凡

退に抑え、ダイアモンドバックス打線に喝を入れた。



ランディ・ジョンソンが来日した時のことだが、日本の野球少

年に、「野球を楽しむ」ことを語っていたのが印象深い。



今日の俳句

豆菓子の砂糖を絡め秋の終わりに  信之

駄菓子作る黄な粉まぶして黄の秋に 〃

楽しみの駄菓子を作る秋逝く日   〃


6日(火)

午前、弘子さんに来ていただき、「水煙俳句フェスティバル」

の準備。

午後、「インターネット俳句コンテスト」の雑用に多くの時間

を取られる。



今日の鑑賞

■黄落や己が心の声探す/林 暁兵

主情の勝った句だが、季語「黄落」の働きがいいので、言葉が

浮いていない。季語をよく理解して、しっかりした句。

■朝顔の種はじけ出る手にもげば/古田けいじ

言葉に滞るところがない。無理がないのである。自分の言葉を

語って訴えてくる。

■葉を降らす公孫樹の上の雲速し/霧野萬地郎

広々とした自然の中に心を遊ばせている。空海の「遊心大空」

という書を思い出させてくれた。

■麻紐の荷物を解いて灯の親し/相原弘子

弘子さんらしい良さが出た句。身辺をしっかりと見て、揺るが

ない。



今日の俳句

くろぐろと雲の底見せ冬近し 信之

冬近き空へとビルの角立てる 〃

風吹いて冬へ少しの緊張を  〃


7日(水)/立冬

「インターネット俳句コンテスト」の選句を終える。



今日の俳句

立冬の午前零時をしかと掴む    信之

冬立つ夜のラジオが歌うわれも歌う 〃

夜風吹く音よ今年の冬が来る    〃


8日(木)

「インターネット俳句コンテスト」の賞品の準備。



今日の鑑賞

■白鳥のゆらりと滑る昼のニュース/八木孝子

「ゆらりと」がいい。冬到来の厳しさの中にも日常のゆとりが

ある。生活のゆとりがある。現代語的口語表現の句と解し、そ

の表現の相応しい句。

■歯磨きの水も尖って今朝の冬/安増惠子

「歯磨きの水も尖って」、日常に驚きがある。日々の生活に感

動があり、詩があるのがいい。

■冬近し重なる丸太影深き/河ひろこ

「重なる丸太影深き」は、作者自身による発見で、「冬近し」

の実感が強い。

■ゆっくりと蕪の甘さを噛みており/宮地ゆうこ

冬の生活を「ゆっくりと」過ごすのである。時代の流れに流さ

れないのが良い。



今日の俳句

コンビニの袋の塩の白く冷たし  信之

冬立ちて外灯冷たしとも温しとも 〃

眼鏡越しの冬を確かに在るものと 〃


9日(金)

今日の鑑賞

■オリオンを傾けさせて冬が来る/堀佐夜子

現代語的口語表現の句。「傾けさせ」にある主情が季語の「冬

が来る」をリアルなものとした。「傾け」が他動詞であること

、「させて」が使役の助動詞であること、これらが作者の主情

を支えて、いい働きをした。

■立冬の虹の半分崩れけり/磯部勇吉

「立冬」と「虹」との取り合わせがユニークで、「半分崩れけ

り」は、作者の発見である。

■桜落葉の参道抜けて教会へ/碇 英一

しずかな句である。いい生活は、しずかなのである。



今日の俳句

水飴の少しの粘り冬に入る    信之

焼き菓子のよき焦げ色に冬立つ日 〃

黒胡麻の壜に犇めき冬を元気に  〃


10日(土)

四国インターネットのアクセスカウンターが故障。

今日の手作り駄菓子は、ねじりん棒とりんかけ豆。ねじりん棒
は、黄な粉を水飴で練ったもので、りんかけ豆は、ピーナッツ
に砂糖を絡めたもの。

今日の鑑賞
■音たてて十一月の過ぎにけり/脇美代子
「音たてて」は、何の音か、明示していないが、それだけに作
者の思いが強く、「十一月の過ぎにけり」という感慨が伝わっ
てくる。


11日(日)

デイリー句会がお休みなので、ホームページの更新に一日の時
間をゆっくり使う。

パソコンのプリンターが故障。

今日の俳句
機械が故障十一月の夜が速い    信之
木を離れるも一枚ずつの落葉なる  〃
落葉して夜を立ち尽くすポプラの木 〃


12日(月)

インターネット俳句コンテストの選句結果を集計。正子が手伝う。

今日の鑑賞
■木枯となりゆく風の増えて来し/野田ゆたか
「増えて来し」がいい。作者自身の詩情があり、作者自身の発見がある。
■帯固く負いて秋冷の朝戸出に/山野きみ子
「秋冷」の緊張感が「帯固く」にあって、句を引き締めている。日常の
いい緊張感である。


13日(火)

午前、インターネット俳句コンテストの選句結果を集計し、入賞句を決
める。正子、弘子、洋子の諸氏が協力。
一般の部:http://www.suien.net/haiku/contest/
小中学生の部:http://www.suien.net/haiku/contest/index2.html

午後、水煙俳句フェスティバルの会場とホテルの下見。正子、弘子、洋
子の諸氏が同行。

今日の鑑賞
■亜浪忌や野沢菜青と朝市に/守屋光雅
清冽な句である。11月11日朝の句である。臼田亜浪は、私の先生で
ある川本臥風先生の先生で、「水煙」の師系は臼田亜浪となる。昭和2
6年11月11日没。私の好きな句に「郭公や何処までゆかば人に逢は
む/亜浪」がある。
■朝霧を西へ押しやる陽の勢い/伊嶋高男
理のある句だが、作者の実感が伝わってくる。「朝霧」に寄せる詩情が
いい。


14日(水)

今日の鑑賞
■外套を着しまま会って別れけり/林 暁兵
静かな句である。「着しまま」の「まま」は、「そのまま」ということ
で、「そのまま」の人生がいい。
■目で測る池の深さよ水涸れて/金子孝道
冬に「水涸れ」ると、「池」のすべてが明らかになる。「目で測」って
、物の深さが見えている。
■冬の陽を浴びて駅舎にケナフ咲く/池田和枝
「ケナフ咲く」明るい「駅舎」は、平和である。「無事是大事」である。


15日(木)

今日の鑑賞
■朝早し空縦横に鵯遊ぶ/岩本康子
「鵯」の自由がいい。作者の精神が解放され自由であるからだ。
■冬日さす千の仏に千の影/金子孝道
表現の手法としては、よくあるものだが、「冬日さす」という言葉に季
節の実感がある。(評:高橋信之)


16日(金)

午後、青葉図書専務の村上和興さん運転の車で正子と久万町の教育委員
会と久万中学校を訪問。「インターネット俳句コンテスト」の件。

今日の鑑賞
■横向きの冬の花梨の色付けり/碇 英一
花梨の「横向き」を捉えた。俳句とはこういったもので、その良さがあ
る。
■手に触れしものそれぞれに朝の冷え/宮地ゆうこ
「手に触れしものそれぞれに」は、個性がある。個性を尊重すれば、そ
こに多様な世界が広がり、多様な文化が育つ。


17日(土)

今日の鑑賞
■偲ぶ日も忌句を詠む日も亜浪の忌/野田ゆたか
■亜浪忌や野沢菜青と朝市に/守屋光雅
亜浪忌の句を並べてみました。それぞれの良さがあり、先師を偲ぶ感慨
があります。
光雅さんの句のコメントをデイリー句会から転記。
「清冽な句である。11月11日朝の句である。臼田亜浪は、私の先生
である川本臥風先生の先生で、「水煙」の師系は臼田亜浪となる。昭和
26年11月11日没。私の好きな句に「郭公や何処までゆかば人に逢
はむ/亜浪」がある。」


18日(日)

今日の鑑賞
■白菜のみずみずしきを横抱きに/多田有花 
「横抱きに」は、特に珍しい景色ではないが、この句は、並でない。状
景が生き生きと読み手に伝わってくる。作り手から読み手へと生き生き
と伝わってくるものがある。


19日(月)

「水煙」新年一月号の編集を終え、入稿。


20日(火)


21日(水)


22日(木)


23日(金)/勤労感謝の日

第19回水煙俳句フェスティバル始まる。午後1時10分松山
観光港着の岩本康子さんを正子運転の車で迎える。弘子さん同
乗。


24日(土)


25日(日)


26日(月)

昼の12時松山空港発の守屋光雅さんを藤田洋子さん運転の車
で送る。信之と正子が同乗。
第19回水煙俳句フェスティバルが終わる。


27日(火)

午前、洋子さん運転の車で、正子さん、弘子さん、洋子さんと
私との4人で、哲斉さんの表装展示を見に愛媛大学に出掛ける
。玄人並の出来映え。


28日(水)

夜、珈琲屋に出掛け、原田否可立さんにホームページの作成を
教える。


29日(木)

水煙1月号の初校を終え、青葉図書に渡す。


30日(金)

水煙1月号校了、印刷に廻る。来週末には刷り上がる予定。