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水煙俳句フェスティバルのため、11月17日からお休みにし ていた「デイリー句会入賞発表」を再開。 今日の鑑賞 ■石蕗咲くや朝に大きく生き生きと/碇 英一 石蕗の花は、冬の季語で、初冬の庭に「大きく生き生きと」で ある。秋の花々が途切れた頃の庭を楽しませてくれる。 ■大根は長し真白く洗い上げ/相原弘子 「洗い上げ」て、「長し真白く」である。生活のよさである。 美しさである。 ■しなやかに立つマヌカンの赤マフラー/平野あや子 「マヌカン」はマネキンのことで、フランス語。よく見かける 街の風景であるが、うまく言葉に乗せた。
今日の鑑賞 ■鯔とんで夕べ平らな冬の海/多田有花 口語のいいリズムである。軽やかなのである。俳句のいい写生 である。「平らな」が効いた。 ■落葉する前のざわめき楢大樹/古田けいじ 詩情があっていい。「前」にある詩情がいい。 ■カレンダー一枚となり冬座敷/冬山蕗風 作者の思いが静かに伝わってくる。過ぎ去った一年の思いが「 カレンダー一枚」に残された。 今日の俳句 師走饒舌わが身辺のもろもろは 信之 書が積まれ十二月の静けさよ 〃 年逝くに辞書の重きを手に載せる 〃
正子が風邪を引く。
洋子さんが正子の見舞いに来宅。私の手料理で昼食を共にする。 今日の鑑賞 ■冬の夜のオリオンを背に風見鶏/安増惠子 「風見鶏」に絞られている焦点がいい。「冬の夜」のひろびろ とした世界に心を遊ばせた。 ■顔ほどの冬日と歩き暮れてゆく/宮地ゆうこ 上五の「顔ほどの」は、従来の俳句にあまり見られない表現だ が、「冬日」を身近に引き付けたので、現代風でリアルな俳句。
句美子、高校最後の期末テストを終える。大学受験を控えてい るが、精神が安定しているので、心配がない。本人の希望する 大学に合格すれば、いいが。 今日の鑑賞 ■浅瀬来て立ちあがりたる都鳥/碇 英一 「都鳥」は冬の季語。季節の静かさにも「立ちあがりたる」も のがある。いい発見である。 ■滝涸れて源頭に日の当たりけり/多田有花 いい風景である。滝が「涸れて」明るいのである。「源頭」は 、滝の落ち口と解した。 今日の俳句 今年また小さな聖樹を棚に置く 信之 裸木となりしポプラの玻璃に立つ 〃 日がきらきら師走の晴れの沖を見る 〃
東京四季出版から依頼されていた5日締め切りの原稿「思い出 の旅」400字詰め原稿用紙6枚をやっと書き上げる。 今日の鑑賞 ■北風に乗って近づくロシア船/河ひろこ 「北風」と「ロシア」は、やや付き過ぎだが、平明で率直な言 葉がいい。 ■戦争を詠んだ俳人冬に逝く/守屋光雅 前書きはないが、一つの時代の終ろうとする感慨が伝わってく る。「冬に逝く」という季感がいい。 今日の俳句 午前四時部屋を温めて今日始まる 信之 太幹の黒ぐろ朝に時雨ける 〃 風邪見舞い林檎の赤の暖かし 〃
午前、東京四季出版の原稿「思い出の旅」を推敲し、メールで 送る。 正午前、水煙1月号が刷り上り、正子と二人で発送の準備、午 後2時過ぎ、発送。 久万町の広報「くままち」No.466が送られてくる。「インター ネット俳句コンテストに寄せて」を寄稿。 昨日の愛媛新聞に水煙俳句フェスティバルでの表彰式風景が紹 介される。
明日のオンライン句会の準備。 今日の俳句 天井の真中に吊られ冬灯し 信之 冬ばらの卓に活けられ淡き黄に 〃 新聞のインクが匂う師走の朝に 〃
今年最後のオンライン句会は、42名の参加者を得て盛会。 今日の鑑賞 ■芽麦まで遠き夕陽の差しいたり/高橋正子 目にありありと見えてくるのは、「芽麦」から「麦秋」までの ひろびろとした風景で、下五の「差しいたり」が句を深いもの とした。 ■明けの明星冬晴れの静けさに/堀佐夜子 静かで、いい心境の句だ。読み手も同じ世界に引き入れ静かだ。 ■色々の音の中より枯れが鳴る/相原弘子 様々な音を受け入れ、鳴っているのは、作者自身の内なる音に 他ならない。 今日の俳句 ■どの枝も冬芽をつけて空へ空へ/信之 ぼつぼつの冬の芽は、意外とすぐ目に止まります。思わず弾む 心が、強く張る枝と共に、空へ空へと伸びてゆきます。(評: 相原弘子) 落葉して、木々の枝が意思を持ったようにしっかりと空を指し ています。冬芽の一つ一つが愛しく感じられます。(評:宮地 ゆうこ) ■もろもろが語りかけくる師走の夜/信之 1年の締めくくりの月。今日1日の反省、明日の予定が頭を駆 け巡る。年を取らない作者(有職現役の人?)の生き様に共感 します。(評:野田ゆたか) ■日が昇り池に明るく鳥が啼き/信之
今日の鑑賞 ■店の朝冬菜露もち積まれおり/山野きみ子 「冬菜」と「露」は、季重なりだが、問題はない。写生がしっ かりして、作者の視点も定まっている。中七の「冬菜露もち」 に、いい詩情がある。 ■貨物船喫水下げて冬港/岩崎楽典 冬の横浜港である。私が<横浜の大桟橋から山下公園を散策し た>のは、9月に上京したときだが、この句を読むと、昨日の ことのように思う。誌友の皆さんとご一緒の吟行のように思う 。これは、いい句だ。 今日の俳句 師走の夜ならば新聞の文字が匂う 信之 逝く年の空青あおと明らかに 〃 池に来て鳥啼くときの朝寒き 〃
水煙ネット事務局の忘年句会が午前10時から午後3時までを 自宅で。出席者は、正子、弘子、洋子、そして信之の4名。 今日の鑑賞 ■冬の日の水平線の黒かりき/田岡 弘 水平線の「黒」は、いい発見で、「き」の働きが効いた。 ■天秤棒光るを肩に冬田晴/宮地ゆうこ 作者の視点は、「天秤棒」に絞られた。「晴」なので、生活が 明るい。 今日の俳句 逆光の桜冬木の強く立つ 信之 年逝く空に青き光の粒あふれ 〃 いい空気に包まれ目覚む冬未明 〃
掲示板「水煙セーフティネット」を新設。主にウィルス対策の 情報交換。 今日の俳句 (脇美代子さんの贈り物) 年逝くや送られ来しが干支の馬 信之 白馬なる手作り干支の陶が師走 〃 置物の掌に乗せ軽き馬が師走 〃
今日の鑑賞 ■冬晴るる駅までの道大股に/林 暁兵 「大股に」は、おそらく作者であろうと思う。夾雑物がないの で、作者の世界にやすやす入って、読者は「冬晴るる」風景を 共にする。わたしの好きな句。 ■夜冷える遠くの汽笛の音と共に/安増惠子 詩情のある句。「遠く」がいい。上五の「夜冷える」と中七の 「遠くの汽笛」との切れが、付かず離れずで、そこに詩情があ る。
水煙2月号の雑詠選と編集。 今日の鑑賞 ■聖樹すでに光満たして待ちおりし/碇 英一 「待ちおりし」ときは、良きことを待ち、満たされる。悪しき を待つ人は居ない。 ■手を繋ぎちゃんちゃんこ着て親子なり/池田和枝 懐かしい風景だ。「ちゃんちゃんこ」は、わたしの愛用する普 段着で、今日も「ちゃんちゃんこ」を着て、この文を書き込ん でいる。
午前4時起床。早朝からの水煙2月号の編集は、昨日からの仕 事。 今日の俳句 冬雲の巨体を浮かし突き進む 信之 冬雲の玻璃の四角を走り去る 〃 暖房のソファーに深ぶか身を沈む 〃
午前4時起床、水煙2月号の表紙の俳句<立春の夜道どこから か水の匂い/信之>を書く。8時まで掛かるが、墨の匂いの中 での充実した時間。 今日の俳句 冬晴れて薔薇の匂いの道歩く 信之 冬晴れて屋根の斜めのゆるやかに 〃 冬木どれも日曜の静けさに立つ 〃
今日の鑑賞 ■冬耕や畝の長さに水をやり/安田明子 農の生活実感を読む。畝の「長さ」に水を「やり」で、「冬耕 」を言い尽くしている。 ■枯れ切って芒ひかりとなりにける/田岡 弘 レベルの高い句。句材は「芒」だけで、それだけで言い切って いる。「きりて」を「切って」とし、「枯れ」を強める。終止 形の「けり」を連体形の「ける」とする。連体形の「ける」は 、後に体言が続くので、上五の「枯れ」に戻って、「ひかりと なりにける枯れ」を想定する。句材は「芒」だけなので、表現 に工夫し、言葉を強くした。 ■天中をオリオン渡り霜の降る/小原亜子 「霜の降る」のは、星々の瞬く天上からと思う夜で、世界を大 きく捉えた。作者の視点は確かだ。
今日の俳句 冬天の明るい青の眼にやさし 信之 ねぎ苗の水吸い畝に立ち上がる 〃 冬草の丈低くして逞しき 〃
今日の俳句 池光る師走の晴れの空映し 信之 裸木の開けっぴろげで日がさんさん 〃 枯れて色失い朝日の色の枯れ 〃
碇英一さんの句集がほぼまとまる。本人にとっても、水煙にと っても大きな仕事。 今日の俳句 冬晴れて剪定の木が匂ってくる 信之 冬天二つに割って伸びゆく飛行雲 〃 冬ばらの今咲き切っていて重し 〃
今年のデイリー句会は、今日の入賞発表を持って終わり、新年 は、1月4日から始まる。 今日の鑑賞 ■ひと叩きして冬晴へ白き干す/脇美代子 <ひと叩き>が効きましたね。好きな句です。 ■年の瀬や隣家窓拭く声透る/宮地ゆうこ 俳句をうまく生活に取り入れていますね。このまま、お続けく ださい。 今日の俳句 冬雲の垂れいて沖に明るい海 信之 厠に活けられ冬菊の清潔な白 〃 新日記少し硬くて新鮮に 〃
午後、今年最後のオフライン句会。いつもの北欧レストラン 「WAKUSEI」で、出席者は、正子、弘子、洋子、正人、そして 私の5名だが、いい俳句の揃った句会。 今日の鑑賞 ■再会の肩叩き合う息白し/野田ゆたか 季語「息白し」の働きがいいので、「肩叩き合う」がリアルで 、「再会」の喜びが伝わってくる。 今日の俳句 冬至の夜明け山と池つぎつぎ現われ 信之 冬至の日の壁が上へと垂直に 〃 <藤田洋子さん> 主婦なれば明るいグレーのジャケットに 〃
新年のためのホームページの準備に取り掛かる。 今日の鑑賞 ■女湯の話しこぼれて柚子の風呂/守屋光雅 親しい女同士の和やかな話し声が聞こえてきます。「柚子」の 香りがくつろいだ気分にさせてくれます。<銭湯>は、日本人 のいい文化ですね。 今日の俳句 赤マフラーに眼の輝き登校す 信之 雲が頭に冬至の空気の重おもし 〃 風邪声をしてチョコレート勧めらる 〃
夕刻、野上哲斉さん来宅。哲斉さん制作の色紙掛を頂く。軸物 は、素人離れの作品。 今日の鑑賞 ■赤と金の包み開かるクリスマス/碇英一 時には、日本的でないのもいい。多様なものがあって世界は楽 しいものだ。「赤と金」は、多様な世界を想像させる。
高橋信之俳論抄に「上手い句」を追加し、アップロードする。
今日をもって、今年のデイリー句会をすべて終わりとし、再開 は、投句が1月1日から、入選発表が1月4日からする。
午後6時、松山市東石井の瀬戸内料理「初姫」で第11回イン ターネット俳句コンテストの反省会。
水煙ネット会員制作の手作り作品の流通を、水煙ネット事務局 掲示板で使って実験的に宣伝実施。
デイリー句会の年間賞2001年後期と月間賞12月賞を決定 し、アップロードする。
新年の水煙ネットサイトを更新するための準備、そして、明日 のカウントダウン句会の準備。
午前、パソコン室の大掃除。 午後11時からネットのカウントダウン句会。 今日の鑑賞(カウントダウン句会より) ■ゆく年の去りなんとして闇新た/野田ゆたか ■歯朶剪りて戻りし夫に山の香/宮地ゆうこ 二句ともにいい感覚です。新年を迎える少しの緊張が いい結果を生みました。 ■大晦日あまねく青空賜りし/山野きみ子 「賜りし」と思い、感謝の気持ちが湧いてきます。お正月です ね。 ■アフガンの冬青空に平和あれ/岩本康子 素直な気持ちで、誰もが「平和あれ」と願います。「無事是大 事」ですね。俳句の心ですね。 今日の俳句 ■大みそか湯舟に軽く身を浮かし 信之 大みそかに解放されて身も心も軽く湯舟に浸かっていらっしゃ る信之先生のお姿を失礼ながら想像させていただきました。と は言ってもこの句会のお仕事がおありなのですね。(評:岩本 康子) ■空の青池の青鴨来る夕べ 信之