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デイリー句会一月賞発表。
オンライン2月句会の投句受付開始。
月末の多忙で体調を崩していたが、取り直す。 国会でのやり取りをマスメディアが大きく取り上げているが、 政治の世界での真実が明らかにされることはない。重要なこと は、国民が誰の言葉を信じるか、であり、政治は、その国民の レベルで決まってくる。政治は、その結果が最重要であろう。 詩や芸術は、それとは別で、過程もまた重要であり、真実が明 らかにされる。
今日の鑑賞 ■分岐駅冬の故郷へ行く列車/古田けいじ 「分岐駅」に詩情がある。「故郷へ」の詩情がある。 ■春水を流し硯を濯ぎけり/吉田 晃 「春水」の流れる音が静かで、硯の墨も匂ってくる。余分なも のを切り捨て、状景が鮮明である。「硯洗」という秋の季語が あるが、それは気にしなくてよい。 ■肥えた土の中春菜の根すくすく/冬山蕗風 現代語的口語表現の句。状景が読者に直に伝わってリアルであ る。
午前、水煙3月号が刷り上る。明日発送の予定。 今日の俳句 生きている喜びの豆打つことも 信之 立春の夕明りして壁白し 〃 芽木包む甘き空気の夜となりぬ 〃
午前10時過ぎ、水煙3月号の発送。今月号の発送とその準備 は、すべて正子と私の二人で済ます。 今日の鑑賞 ■蕗の薹野に在るままに揚げ物に/山野きみ子 よい生活である。「野に在る」ことに生活の工夫があり、下五 の「揚げ物に」で句が生きた。 ■ゴムを張り紙飛行機は春空へ/伊嶋高男 軽いが、張りのある句。快い「春空」である。 ■澄みし水吸い上げ梅の枝売られ/吉田晃 主題が「梅の枝」に絞られ、文語定型にまとめたのがよい。文 語と口語、定型と破調、それぞれの良さがある。 今日の俳句 春立てり山と山との重なりに 信之 うららかにわが手の平を見ることも 〃 打つ豆の丸くいくつもあり握る 〃
今日の俳句 芽木少し揺れ青空を透かし見る 信之 池にあふる光の青き春浅き 〃 囀りの少しの風を楽しめる 〃
今日の俳句 えんどうの花の白きよ自由なれ 信之 夕空に葱のみどりを突っ立てる 〃 そら豆の葉を拡ぐ夕空があり 〃
正午前、近くの山を散策。 今日の俳句 春の海見える高さの丘に登る 信之 山芽吹く前の姿勢を低くする 〃 いい風に吹かれ包まれ山芽吹き 〃
第31回オンライン句会は、投句者51名の153句を集めて 盛会。 今日の俳句 角あればみな春浅き直角に 信之 春立ちて星の光のやさしさに 〃 外灯に照らされ芽木の枝の張り 〃
今日の鑑賞 ■茎立ちに花が開いて揺れやまず/相原弘子 茎立ちの花の「揺れ」がしっかり捉えられた。作者の対象に向 かう姿勢に「揺れ」がない。 ■春昼の振り子の軽く往復す/日野正人 軽いのがいい。日常の生活を軽く捉えるのがいい。「春の午後 」を「春昼」と添削し、季語の良さを生かした。 ■春耕の藁まぜ土のふんわりと/堀佐夜子 春の農作業を十七字にうまく収めた。春のいそぎである。原句 は、<春耕の藁をまぜ土ふんわりと>であったが、添削した。 <土ふんわりと>の中七から下五へを切らずに「の」を入れ、 <土のふんわりと>と繋いだ。<春耕の藁まぜ>は、人間の行 為であり、<土のふんわりと>は自然である。そこをはっきり させたのである。 ■しらすぼし海の姿を菜に散らす/宮地ゆうこ 海の幸と山の幸との取り合わせがいい。楽しい食生活である。 ■日を溜めて若布は軽くカサカサと/霧野萬地郎 この句の焦点は「軽く」であり、ここに作者の思いがある。 今日の俳句 山匂い山全体が芽吹く気配 信之 囀りの強き一声して去れる 〃 春浅き角寄せ合えリ直角に 〃
今日は旧暦の元日で、中国大陸で暮らしていた少年時代を思い 出す。中国人の正月は、旧暦で、「月」の生活リズムを残して いる。 今日の鑑賞 ■黒土へ落ち来るまでが春の雪/古田けいじ 作者の強い感動を「までが」に読み取る。「までが」で時間を 区切り、同時に空間を区切った。「春の雪」が「黒土」に消え 、「春の雪」の白と「黒土」の黒との対比が鮮明である。時間 と空間の動きを重ね合わせ、イメージが鮮明である。 ■春禽の空の軽さにすべりゆく/宮地ゆうこ 原句の<春禽のすべりゆく空軽さかな>を添削した。二つの切 れ字が落ち着かない。「空」が名詞で切れ、更に切れ字「かな 」が強すぎる。俳句の常識は切れを二つ作らないこと。添削の 主眼は、空の「軽さ」よりも「春禽」に重きを置いたことで、 季節の言葉を大切にした。 ■点火すぐ風に添いゆく畦火かな/野田ゆたか いい写生である。類句がありそうだが、それは気にしなくてよ い。十七字の短い形式なので、類句は避けられない。 今日の俳句 水仙の香の流れ石畳歩く 信之 水仙が匂い椿の固い蕾 〃 水仙の丈低し海からの風に 〃
愛媛の南、宇和島から更に南の村、内海村の柏小学校に出向く 。全校集会の「俳句ライブ」に呼ばれての事だが、吉田晃さん (泉小校長)の指導によるもの。子どもたちのいい俳句、そして いいコメントが出る。これらの俳句を中央の桧舞台に上げてみ たいと思う。 句美子、大学受験で上京、正子も付き添って、藤沢湘南の元の マンションに立ち寄る。元は、九州大学での学会発表のため留 守。 今日の鑑賞 ■春雪や空の明るさそのままに/日野正人 「空」の青と「雪」の白との違いは鮮明だが、その深いところ を見た。深いところでは「明るさ」が同じで、「そのままに」 である。 ■引き潮の澄みたる水に和布刈る/岩本康子 昨日は、新月で、旧暦の元日。「和布刈神事」は、旧元日の行 事だが、テレビで詳しく報道されていたのを観た。月のリズム による生活がいい。潮の満ち引きによる生活、月の暦よる生活 もいい。 ■白鳥の啼き声真似る親と子と/守屋光雅 素直な句である。種も仕掛けもない。それがいい。 今日の俳句 芽木の上には空の青雲の白 信之 カーブミラーに切り取られ春天濃き青に 〃 芝萌えるところどころのみどり濃き 〃
今日の鑑賞 ■雪溶けて山は起伏を取り戻し/小原亜子 季節の変化をうまく捉え、静かな詩情のある句。 ■藍染の襷きりりと春淡し/池田和枝 「襷(たすき)」が句を引き締めて、春浅き日の緊張感がいい。 ■たしかめることなく別れ鳥雲に/加納淑子 「鳥雲に」と「別れ」は、やや付き過ぎとも思うが、季語を生 かして、いい抒情である。 ■鴨の群引く刻近き川光る/山野きみ子 有季定型を守って手堅い句。平明な言葉がよい。 ■春寒や掬いし水のこぼれ落つ/青海俊伯 日常身辺の何気ないことに詩を見た。季語「春寒」に無理がな い。 今日の俳句 椿の白が咲き明るみへ明るみへ 信之 日がさんさん白梅にまた紅梅に 〃 白梅の幹の白さを際立たす 〃
午後7時前、句美子が受験を終えて正子と帰宅。 今日の鑑賞 ■公魚の命あるのを貰いけり/加納淑子 いい俳句だ。平明な表現で、読者に訴えてくるものがあるのは、作者の感 動が強いからである。公魚は「わかさぎ」と読み、春の季語。 ■瀬戸を背に潮の香撒きて和布干す/平野あや子 「瀬戸を背に」という少しの技巧があって、句を引き立たせた。地域の風 物をいきいきと描いた写生句。 ■芽起こしの風が全山揺らしゆく/藤田洋子 「全山揺らし」に、やや誇張があるが、作者の実感と見た。「芽起こし」 という言葉の働きが「全山揺らし」にうまく噛み合ったのである。「芽起 こし」は、「芽立ち」と解釈した。 ■潮騒にもまれて海苔の紫に/青海俊伯 「海苔の紫」は、詩的な表現で、「潮騒にもまれて」いるので、「紫」に 真実がある。 ■凍返る林中に音失せにけり/磯部勇吉 春浅き日の「凍返る」である。生命の誕生を秘めた静けさである。 一面になずなの揺れるのも近し/相原弘子 「一面になずなの揺れる」のは、まだ先のことであるが、内へ心を向けて 真実が見えたのである。 ■張替えし障子に春のものの影/吉田 晃 光を「影」に感じて早春の句。「張替えし障子」は、秋の季語、「障子」 は、冬の季語、「春」は、春の季語であり、三つの季節に渡って、三つの 季語があるが、季語よりも季感で読むと、この句は、紛れもなく「春」の 季節で、何の問題もない。 ■旅立ちの朝ミモザの黄が溢れ/脇美代子 「旅立ち」に詩情があって、「ミモザの黄が溢れ」の写生が生きた。 今日の俳句 春雲の大きな影が街に動く 信之 北に海あり春浅き風の吹く 〃 日が射してまた日が翳り春浅き 〃
午後、近くの椿園に吟行。句会は吉田晃居。 句美子、慶大理工学部に合格。
句美子、受験で京都へ。正子が付き添う。
午後5時過ぎ、正子と句美子が京都から帰宅。
句美子、明日の卒業式のリハーサルで登校。担任の先生に慶大 理工学部合格を報告。 風邪、肩凝りなどで体調を崩していたが、元に戻る。 今日の鑑賞 ■辛夷の芽湖に映して尖りけり/磯部勇吉 俳句の良さである。「尖りけり」は、忠実な写生なのだが、滑稽味が出た。 ■石鹸の丸さ春へと一歩ずつ/宮地ゆうこ 「石鹸の丸さ」は、平凡のようだが、そこに主婦のいい生活を読む。作者 独自の世界である。 今日の俳句 朝空の桜花芽のふくらみに 信之 外の風入れるに囀りも入れる 〃 春なれば沖に明るい空がある 〃