俳句カレンダー1999年
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俳句日記/1999年10
高橋信之  suien@shikoku.ne.jp

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31日(日)

昨日に引き続き、正子と水煙12月号の編集。



来月からの俳句日記を正子が引き継ぐことにする。



今日の俳句

 十月が過ぎ行く玻璃の漆黒に 信之



今日の鑑賞

 落日のまわる風あり芒波  阪本登美子

 (夕日に映えるすすきの色と動きすばらしい光景ですね。霧野萬地郎)


30日(土)

午前、水煙12月号の編集。



午後、松山・万翠荘での空無我堂写経展に出掛ける。野上哲斉さんご夫妻と藤

田洋子さんとに会う。



今日の鑑賞

 コスモスに足りない色は青い空  伊嶋高男

  (言いたいことを素直に語っているのが良い。作者の真実である。高橋信之)




29日(金)

午前2時間、午後2時間の講義。



愛媛大学の小沼大八教授(哲学・宗教学)から、空無我堂写経展に展示してい

る俳句軸を譲ってほしいとのこと。私の書が書画骨董の収集家に求められて、

正直嬉しい。


28日(木)

四国インターネットカレッジを運営管理する「グローバルサクセス株式会社」

の菊池昭雄社長と挨拶回り。南海放送テレビ局その他。

空無我堂でのパソコン教室取材を約束してもらう。南海放送の社長、製作局長

は、愛媛大学出身で、古くからの知人。大江健三郎ノーベル賞受賞の特別番組

に出演したのも懐かしい。


27日(水)

写経展受付の永野美恵子さんからメール。ホームページに作品と顔写真をア

ップしたことへの礼状。美恵子さんは、愛媛大学ドイツ文学科学生の利奈さ

んのお母さんで、その御縁に驚く。



午前、空無我堂で、ホームページの更新。

午後、写経展を訪ね、ホームペ−ジ用の画像を写す。その後、空無我堂に

戻り、ホームページの更新。


26日(木)

今日から空無我堂写経展。午前9時から作品展示。

午後、写経展写真集のページを製作。


25日(月)

午前、空無我堂に立ち寄って、午後2時間の講義。



今日の俳句

 秋曉の窓青くゆっくり青く 信之



今日の鑑賞

 蜜柑摘む鋏の音のかろやかに  余戸小町

 (よくまとまった俳句と思います。かろやかな鋏の音が、晴れた空に響い

  て、秋空の高さを感じさせてくれます。高橋正子)


24日(日)

句美子、午前の書道教室に行く。長続きしているので、書道6段。



正子、午後8時半頃帰る。



今日の俳句

 真っ正面に秋の大きな日が沈む  信之

 全身に秋の日受けて強さをもらう 〃

 秋日沈みゆく向かいの空が青い  〃



今日の鑑賞

 冷まじき朝日山から放たれつ  相原弘子

 (「すさまじき」は、「凄まじき」とも「冷まじき」とも書き、意味が違

  いますので、漢字が良いと思います。「冷まじき」は、秋の季語です。

  いい句ですね。高橋信之)

 初河豚や故郷の港ひっそりと  城本竜馬

 (「初河豚」という季語に「ひっそりと」を取り合わせたところに、詩情

  が生まれました。「故郷の港」も効いています。高橋信之)


23日(土)

正子、午前9時30分松山空港発の便で上京。句美子は、高校の同級生とア

イススケート。



今日の俳句

 ゆっくりと歩く時間の十月に 信之

 残る虫鳴けば夕空青く青く  〃


22日(金)

午前2時間と午後2時間の講義。



夕刻、展示会の作品を空無我堂に届ける。私の俳句軸と正子の俳句色紙額。



夜、松山市内のドイツ語教師が集まって会食。帰宅は12時。


21日(木)

午後、空無我堂に出かけ、インターネットと俳句の無料体験教室。

正子が自宅で掲示板の投句にコメントを付けてくれる。



夜、東京の出版社同学社の近藤さんと食事。帰宅は12時。


20日(水)

午後、愛媛県産業情報センターで、四国インターネットカレッジのオープン

セミナー。今年度の最終回で、表彰状授与。皆勤賞は、野上哲斉、相原弘子

、藤田洋子の3氏。



今日の俳句

 新聞の字のくろぐろと秋冷に 信之



今日の鑑賞

 大屋根に朝の日のある柿の家  吉田 晃

 (軒下の吊るし柿に眩しい朝日が当たっている田舎の家を思いました。霧野萬地郎)


19日(火)

午前、水煙11月号を正子が発送。



午後、空無我堂に出かける。



今日の俳句

 空青く高く一枚の窓の中 信之



今日の鑑賞

 アドバルーン陶器まつりの秋空に  堀佐夜子

 (どこもでも続く青空の下、陶器のふれあう心地よい音がつたわってきま

  す。阪本登美子)


18日(月)

午後2時間の講義。

その後空無我堂に立ち寄り、パソコン教室と俳句教室の打ち合せ。


17日(日)

句美子、英語検定準二級の受験。会場は私の勤め先の愛媛大学。



今日の俳句

 秋冷の階降りて行き土踏む 信之



今日の鑑賞

 前通る牛舎ほがらか空高し  森 隆博

 (「前通る」がいい。実感があって、「ほがらか」な気持ちがこちらにも

  伝わってくる。季語の「空高し」で一句を終えているのも力強い。高橋信之)

 剪定の終わりひときわ木犀匂う  城本竜馬

 (いい写生句です。「ひときわ」の使い方で成功しました。高橋信之) 


16日(土)

午後、空無我堂に出かけて、画像のファイル製作。


15日(金)

愛媛大学での講義。午前2時間、午後2時間。



空無我堂に立ち寄る。大学からは、自転車で2・3分のところ。


14日(木)

城北の空無我堂に出向き、パソコン2台を据え付ける。日本の伝統文化

としての仏教と高齢者パソコン教室のため。



俳壇11月号発売。女性俳人特集に高橋正子と相原弘子の俳句が掲載。


13日(水)

午前、愛媛情報技術専門学校に出向き、インターネット通信学習について、

理事長との打ち合せ。


12日(火)

午前、水煙11月号校了。青葉図書の田頭さんに渡す。



午後、城北の空無我堂に出掛け、堂主の村上空山氏と会う。秋の「写経会展」

への俳句の出品を依頼される。


11日(月)/振替休日

高校生の句美子は明日から試験だが、3連休をのんびりと過ごす。



今日の俳句

 沈みゆく秋の大きな日のふくらみ 信之


10日(日)/体育の日

午後のオンライン句会は、多くの参加者を得て、盛会。ホームページ開設は

、3年前だが、当初予想もしなかった成果。レベルの高い俳句が寄せられて

嬉しい。句会の運営は、正子、弘子両氏の協力を得て、予定通りに運び、感

謝。



今日の俳句

 秋日沈みゆくところ坂急になる 信之

 薄にもその在りようの風が吹く 〃

 風吹いてますます今日の天高く 〃



今日の鑑賞

 無人駅過ぎて花野となりにけり  安西さゆり

 (風景と一つになった作者の姿が見えてくる。無理がない。

  季語、切れ字がしっかりしているので、俳句としての力

  を得た。高橋信之)

 秋の日のせり上がり来る水平線  神谷和子

 (穏やかだが、内に力秘めた句。秋らしい。高橋信之)

 嬉しくて菊を抱へて職場まで   野田ゆたか

 (「嬉しくて」と、素直に言えるのがいい。明るい職場、

  明るい家庭が何よりである。高橋信之)


9日(土)

水煙新規購読者に私と正子の句集を贈呈。新規購読者の7名に郵送する。



今日の俳句

 山に入るああ懐かしき鉦叩き 信之



今日の鑑賞

 秋蝶や古代ローマの水呑み場   安西さゆり

 ドナウ河下流へ白き夏の蝶    古田けいじ

 丘を這うヒースの小花揺れ続け  霧野萬地郎

 バイソンの肩に霧濡れ駆け抜ける 霧野萬地郎

 朝霧の晴れて艀の先ず動く    霧野萬地郎

 (この夏は、海外で詠まれた多くの句を楽しませていただきました。海外

  で詠む場合は、季語の問題があってなかなか難しいと思いますが、これ

  らの句は、その国の風土の特徴をよく伝えていると思いました。そこに

  行ってみたいとか、英詩を読んでみたいとかというような思いにさせら

  れましたので、すごいと思いました。高橋正子)


8日(金)

愛媛大学の後学期始まる。

午前2時間、午後2時間の講義。CALL(語学専用のパソコン教室)でのイン

ターネット語学演習。コンピューターに詳しい院生が助手として演習に参加

する。充実した講義と演習は、教師としての喜び。



今日の俳句

 虫の鳴く声が地上を離れ去る 信之


7日(木)

松山地方の秋祭り。神輿の鉢合せが知られていて、テレビの全国放送。



今日の俳句

 祭禮の禮という字の豊かの秋 信之



今日の鑑賞

 明日には地にあり光るか毬の栗 古田けいじ

 (毬の栗は、今日は宙にあって、木にぶら下がっているが、明日には地に

  あり、毬をはみ出て、光ることであろう。けいじさんらしい愉しみのあ

  る句。高橋信之)


6日(水)

午後、愛媛大学に出かける。明後日から後学期が始まる。



今日の鑑賞

 畦という畦曼珠沙華曼珠沙華 野上哲斉

 (もう何も言えません 堀佐夜子)


5日(火)

午前、水煙11月号の原稿を青葉図書の田頭さんに手渡す。



水煙11月号をインターネット上にアップ。



今日の俳句

 秋祭り近づく風の音で知る 信之



今日の鑑賞

 十六夜のものみななべてみずみずし 高橋正子

 (詩情のある句です。写生にしっかりと支えられているので、良い俳句と

  なりました。俳句が詩であることは、当たり前のことですが、「当たり

  前のこと」は、忘れられてしまいがちです。高橋信之)


4日(月)

水煙11月号の編集。



今日の鑑賞

 朝霧の晴れて艀の先ず動く 霧野萬地郎

 (立ち込める朝霧の徐々に晴れてゆく中を、まず艀の動く様子が読み込ま

  れたのは成功ですね。野上哲斉)


3日(日)

ホームページの更新で一日が暮れる。



名古屋の古田けいじさんと電話連絡。



今日の俳句

 秋風ごうごう低い温度で吹いてくる 信之



今日の鑑賞

 山鳩鳴いて黄櫨の木の紅葉初む 古田けいじ

 (啄木鳥や落葉をいそぐ牧の木々  秋桜子

  を思い出してしまいました。秋桜子の句が。絵画的なためでしょうか。

  けいじさんの句、日本の風景なのでしょうが、洒落ていますね。高橋正子)


2日(土)

吉田晃さん来宅。小中学生の俳句の選を頼まれる。昼食を共にして歓談。



今日の鑑賞

 紫蘇は実になる夕べの風流れ 相原弘子

 (紫蘇が実をつけると、もう絶対に秋ですね。紫蘇のぷんとした匂いと、

  夕方の風があれば秋への序曲は十分です。 高橋正子)


1日(金)

正子、今日から在宅勤務で不登校の生徒のインターネット学習指導。



今日の俳句

 十月一日を楽しく書店に居る 信之



今日の鑑賞

 子は「行く」と言う故郷や栗ご飯 渡邉道郎

  秋うららナプキン立てり予約席 堀佐夜子

 (どちらの句も日常を明るく生きている。「栗」も「ナプキン」も輝いて

  いる。食事の団欒が聞こえてくる。高橋信之)


俳句日記 9月

俳句雑誌水煙のページ