俳句カレンダー1999年
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四国インターネットカレッジ城北学習センター(空無我堂)でのパソコン教室。 IBMとNECの2台のパソコンを新規購入。紅葉が真っ盛り。すずめがすすきに 止まっているのを目撃。 今日の俳句 ひいらぎの銀の花香を深く吸い 正子 冬紅葉くれない多きはさびしかり 〃 今日の鑑賞 湯の宿の下駄を鳴らして紅葉坂 古田けいじ (平明で、一読して情況を理解することが出来る。しかも句に力があるの は、作者の心が開放され、自由になっているからであろう。高橋信之)
いよいよ11月も明日で終り。水煙1月号の編集。あす、青葉図書に渡す予 定。主人の手袋を買う。「てぶくろ」というロシヤの話があるが、子どもた ちは、みんな好きな話。雪の上に落ちた手袋に、つぎつぎ動物たちが入るが 、何人でも入れる感じ。福音館の絵本で何度読み聞かせたことか。 今日の俳句 娘と分けて冬のともしび真夜過ぎぬ 正子 手袋に手を入れ五指を広げみる 〃 今日の鑑賞 冬日差す部屋に焼菓子甘く匂い 藤田洋子 (温かい部屋にケーキを焼く匂いが漂っているのですね。清潔な部屋と爽 やかで幸せな家庭が想像されます。吉田晃)
桜紅葉を拾ってきて、新聞紙にはさんだ。マンションのまわりは、桜の落ち 葉でいっぱい。信之先生は、空無我堂で、写経会の人たちにインターネット の無料体験教室を開く。 今日の俳句 晴れわたる夜空しんしん桜紅葉 正子 室百合の香に一日を篭りいる 〃 今日の鑑賞 綿虫の浮けば浮くほど空の色 相原弘子 (休み無く飛び続ける綿虫の群れが空の色に溶け込むように上昇していま す。はかなさを感じます。 霧野萬地郎) 荷を解く終わりし秋の小さき旅 古田けいじ (小さな旅といえども、荷物はあるわけです。旅から我が家へ帰った安堵 感と、旅をなし終えたというある種の責任を果たしたというような句で すね。 正子) 傘たたむ東の空に時雨虹 堀 佐夜子 (濡れた傘を畳むと、すべるように落ちる雨水。ふと見ると、空には虹が 出ている。冷たい時雨も虹の出現ではなやいだものになった。 正子)
初めて冬らしい寒さ、冷たさ。落ち葉が吹きたまる。水煙大会から一週間、 ほとぼりも冷めてきた。振り返れば、飲んだこともないくらいワインなんか を飲んでいる。主人に言わせれば、「高いワインをほんの少し」が正子なの だけれど、何の風の吹きまわしかしら。 今日の俳句 (けいじさんの名古屋のお土産) 初冬のえびせんべいに潮の香す 正子 (隆博さんの岡山のお土産) 美作(みまさか)の酒はうましと冬が来る 〃 今日の鑑賞 毛糸編む七色八色波模様 阪本登美子 (七色八色のきれいに編み上がったセーターが目に見えるようです。藤田 洋子) ぶらんこをこぐ子待つ子に寒夕焼 伊嶋高男 (子供たちを包み込むあたたかい夕日、そしてその子らを見つめるやさし い眼差しを感じます。 藤田洋子) 水鳥の水面を駆ける朝の音 森 隆博 (早朝の水鳥の音に今日の元気が湧いてきますね。 信之)
桜や、はぜがすっかり紅葉する。最近外国語の俳句がメールでよく届く。ド イツ語と英語。サウジアラビヤからも英語で。中には、漢字を教えてくださ いなどというのもあるけれど、画像で送る以外にないでしょうに。ハックル ベリー・フィンを読む。ファーストエディションのいきさつが面白い。 今日の俳句 菊大輪咲きくずるるは裏側より 正子 冬紅葉くれない多し励まされ 〃 今日の鑑賞 雨だれや身体を伸べて柚子湯かな 福田由平 (あたたかな柚子湯の香りがこちらまで漂ってきそう。「身体を伸べて」 が、ゆったりとした気持ちをよく伝えています。 正子) 夜神楽の楽屋覗けば父の顔 渡邉牛庵 (夜神楽のお面でもはずしていたときのことでしょうか、ふと垣間見た神 楽舞いの顔は、プロの神楽舞いの顔ではなく、父親の顔。なあんだと言 いたくもなりますが、神楽舞いも自分も人間どうしなのです。だからこ そ神楽は、親しくもあり、楽しくもあるのです。 正子)
空無我堂で、パソコンと俳句教室。空無我堂に掛けてある書を鑑賞。米山や 空外の書。初心者句会なので、内心自分の句が一番と思っている方が多いの が、ほほえましい。正子の句は、植物の名前からして分からんということら しい。ちなみに今日の植物は、せんだん(栴檀)。 今日の俳句 柚子の香に還らざるもの思い出す 正子 (高男さんの神田のお土産) 初冬も笹はみどりの毛ぬき鮨 〃 今日の鑑賞 クレソンは霜に焼けつつ色をなし 守屋光雅 (クレソンは、ステーキや、サラダなどに添えられ、西洋三つ葉とも言わ れて、独特の香気とピリッとした辛い味が魅力の野菜。濃い緑色は、霜 に当たって、一層濃くなる。霜の朝のきりっとした清々しさがよいと思 います。 正子)
午前中、弘子さん、洋子さん、正子で書の練習。午後、信之先生も入れて、 哲斉さんの焼き物の展示を見に伊予銀小野支店へ行く。その後正子一人で、 NHKロビー展へ哲斉さんの表装の展示を見に行く。 今日の俳句 (古田静さん) 小春日の手をひらひらと別れゆく 正子 (洋子さんから花束) 抱きしめむとすればうずまる冬の百合 〃 今日の鑑賞 赤き実の高さで止まるバスの窓 渡邉牛庵 (いつもは見上げる樹も,今は目の高さにあって、冬を一層強く感じま す。「赤き実の高さ」の表現がいいですね。 吉田 晃)
日本学生俳句協会の仕事。水煙大会の整理。 今日の俳句 柚子の香にねむきことねむきこと 正子 オナガの話していて木の実降ることも 〃 今日の鑑賞 身ひとつの橋の往復小六月 森 隆博 (海を渡っての一日旅、ご苦労様でした。お蔭様で、盛大に大会を終える ことができ、ありがとうございました。大会当日の穏やかな小春を上手 く表現していますね。高橋信之) (小六月の身軽な旅という意味でしょうか、瀬戸大橋を往復する軽やかな 気分が見えてきます。それにしても、誠実なメール六時半男の称号がぴ ったりの、お人柄が伺えました。野上哲斉)
昨日に引き続き良い天気に恵まれる。けいじさんご夫妻と高男さんを案内し て、信之先生、藤田洋子さん、正子で松山城の観光。上りはリフト、帰りは 松山藩士達が歩いた道を降りる。お城の栴檀は、葉がすっかり落ち黄色の実。 昼食は、砥部の真砂家で湯豆腐。高男さんは早めに高知へ。そのあと、砥部 焼きの梅山窯の見学。藤田洋子さんには、一日車のお世話になった。昼食時 は、サントリーホール、西洋美術館、荒川、神田などの話。話の大部分は高 男さんの気がするが、ずいぶん笑った。これで来年、東京で句会をすること になる。けいじさんは郡上八幡、飛騨や名古屋などの心に沁みる話をしてく ださる。楽しい二日を過ごし、これからの水煙が大いに楽しみ。 今日の俳句 栴檀の金の実指して教え合う 正子 城山に木の実降りいて楽しい日 〃 今日の鑑賞 歌声の高鳴り響く小春かな 大西和章 (小春日和の高く晴れわたった空がドームのようになって、歌声を包み込 んでいる感じです。 正子)
「にぎたつ」会館で水煙大会。出席者 22名。例年は、ほとんど砥部の自 宅で水煙大会を行っていたが、今年は、ホテルで行った。東京からは、伊嶋 高男さん、名古屋からは、古田けいじさんご夫妻、岡山からは、森隆博さん が、はるばる出席くださった。インターネットが御縁で水煙の同人となられ た方。インターネットの威力と言うべきでしょう。詳しくは、後日、大会記 で。「みかんの花咲く丘」をみんなで歌って終り。こんなことも初めて。酒 量が少ないことも初めて。なんという変化でしょう。にぎたつ会館のお世話 は、吉田晃さんがしてくださった。 今日の俳句 栴檀に透けし初冬空の青 正子 今日の鑑賞 ベランダの花鉢眠れ冬の月 堀 佐夜子 (「眠れ」という言葉にこめられた優しさが、冬の月を、限りなく清らか なものにしています。子守唄のようです。 正子) 冬の薔薇四五本挿して夫誕生日 堀 佐夜子 (今日が、ご主人さまの誕生日でしょうか。そうなら、誕生日おめでとう ございます!「薔薇四五本」と薔薇の本数を限定しないところに優しさ が感じられます。 正子)
水煙大会の準備。朝夕は、すっかり冷えこむようになる。雉と山鳩が朝は、 よく鳴いた。 今日の俳句 さくら紅葉夜は心底冷ゆるなり 正子 霜夜明け白く乾きしシャツ・タオル 〃 今日の鑑賞 小春日やゴム飛行機浮くその一瞬 伊嶋高男 (ゴムという言葉を最近あまり聞かなくなったような気がしますが、「ゴ ム」は、ある時代想起させますね。戦後しばらくの時代を。小春日とゴ ム飛行機が、のどかな光景を作り出しています。 正子)
今日の俳句 じんじんと山に冬日の吸いこまれ 正子 今日の鑑賞 陽をためてむらさき濃しや寒すみれ 堀佐夜子 (作者の表情が見えてくる。自然の恵みは嬉しく、寒すみれと語り合う作 者の姿が見えてくる。高橋信之) 蕪切り甘き香りの立つを知る 霧野萬地郎 (「知る」と言い切ったところに作者の新鮮な感動があり、表現の素直で 平明なのがよい。高橋信之)
空無我堂でパソコン教室、句会。空無我堂での句会は、初めて。参加者、信 之先生、空山さん、郁代さん、宏子さん、喜久子さん、正子の6名。 今日の俳句 朝寒のほとけのほかは誰もいず 正子 ほの白きほとけの前の十一月 〃 今日の鑑賞 鳴き交わす高き低きの冬の鵙 森 隆博 (夜明けを、他の鳥に先んじるかの鵙の声。冬ともなれば餌もむつかしい でしょう。びっくりすることをやってくれる鳥ですが、どこか愛しい。 相原弘子) 白鳥は白き点なり闇の池 守屋光雅 (白鳥が白い点に見える大変美しい世界が想像できます。厳しい寒さを思 えば、句がますます幻想的に思えます。暖かい地方では、とても経験で きないことです。北に行くほど幻想的な物語が生まれているのがうなず けますね。 正子)
午前中、弘子さんと二人の書道教室。 今日の鑑賞 朝の卓カマンベールと冬苺 阪本登美子 (なんでもないような句ですが、私の好きな句です。生活の実感を感じま す。「カマンベール」も生きていますね。高橋信之) 小春日和のデュエット流れ校庭に 日野正人 (私の好きな句です。久万中学校の木造校舎が眼に浮かんできます。根気 よく作句を続けられてのご投句、嬉しく思います。高橋信之)
水煙を発送。午後、信之先生、藤田洋子さん、正子の三人で、にぎたつ会館 に出かける。水煙大会の会場の下見と打ち合せ。「にぎたつ」の名前は、万 葉集の歌からとられたもの。会場の庭に、大きな栴檀の樹。 今日の俳句 栴檀の幾朶にも青き実雲が寄り 正子 栴檀のうすもみじして透ける空 〃 今日の鑑賞 妻籠脇本陣 山からの水の音して縁温し 古田けいじ (「山からの水音」と「縁温し」がよく響きあっていると思います。妻籠 脇本陣の前書きもよい効果をもたらしていますね。暖かい縁側には、日 本人の郷愁がありますね。 正子) 鵯が来てしろだもの実を食い散らす 伊嶋高男 (この句では、しろだもの実がポイントなのですが、かなしいかな、しろ だもの実がわかりません。「しろだも」と言われると、言葉の響きから なにか清潔な感じをもってしまいます。鵯ってこんな感じで生活力旺盛 ですね。 正子)
水煙12月号出来あがる。夜、発送の準備。 今日の俳句 木の実降るうつむき行けば青き実も 正子 冬三日月みなみな黒し山の形 〃 今日の鑑賞 パンの香の流れ込む駅秋深し 安西さゆり (晩秋のといってもいいかも知れない、深い秋。パンのいい香りが、淋し さをふうっと消してくれます。 正子)
オンライン句会。有吉孝史さんが句会の手伝いをしてくれる。118句の投句 で盛会。 夜、日曜美術館を楽しむ。アールヌーボーの画家ミュシャの特集。ミュシャの 絵は、鉄幹の「明星」の挿絵として使われている。 今日の俳句 冬に入るさびしいポプラの千千の空 正子 あい照りて山茶花の葉に空の青 〃 今日の鑑賞 台風過船は静かに水吐けり 野上哲斉 (昨夜のうちに通り過ぎて行った台風。今日は静かな秋の風景。秋の静かな 光の中で、船の胴から流れ落ちる水音だけを聞いている。 脇坂公司)
快晴。風は少し寒いのだけれど、海が押し来るように近づいて見えた。 今日の俳句 山茶花にただ真っ青な地球の空 正子 一瓶の花にと黄菊寄せ集め 〃 今日の鑑賞 右カーブ曲がり再び霧の中 渡邉牛庵 (句柄がおとなしいので、見逃しがちだが、レベルの高い句である。しっか りした句である。「再び」という言葉の巧みな使いによって、「霧」の印 象が強いものとなった。高橋信之) お風呂場の鏡大きく冬夕焼 堀 佐夜子 (お風呂場が西側にあって、夕焼けが写る鏡があるのでしょう。生活の中で 見つけた思わぬ美しさが、毎日を楽しくしてくれます。 正子)
時雨。「船倉」に楯注文。帰り三越に寄りショパンコンサートに遭遇。帰りは 堀の内公園を抜ける。 今日の俳句 時雨るるにショパンの音のあふれたり 正子 霽れてより水中のごとき銀杏黄葉 〃 今日の鑑賞 おーい雲我も旅人峡紅葉 野田ゆたか (見事な紅葉を旅して観る。雲と同じ様に上から観る。声も掛けたくなりま すよね。 霧野萬地郎)
空無我堂で一日俳句とパソコン教室。空無我堂の屋上庭園から、御幸寺山を眺 める。愛媛大学の北にある平凡な山。 今日の俳句 厨の灯とどきて見ゆなり秋の薔薇 正子 石に座り冬青空の冷えなのかも 〃 今日の鑑賞 切干のゴザ敷く日差しの門くぐる 吉田 晃 (関西では家の前庭を門(かど)と言いますかどに干された大根、懐かしい 風物詩です。 堀 佐夜子) (また昔を思い出してしまいました。小学校から帰ると縁側いっぱいに切干 大根が干してありました。来る日も来る日も干してありました。あの大根 の白さを思い出しました。 渡邉牛庵)
向こうの藪の鵯が一日騒がしい。午前中、弘子さん、洋子さん、正子の三人で 高野切を練習。ティータイムは、弘子さん持参の宇治の抹茶と、小さな珈琲。 今日の俳句 小春日の木椅子のわが身ふとあたたか 正子 かりんのいろ誰か好みて空にあり 〃 今日の鑑賞 吊るし柿家の構えがよく見える 相原弘子 (干し柿が日本人の甘さの原点だといわれますが、日差しの中、吊るし柿 とそれに映える風景はこころの故郷ですね。しみじみ味わいたい句です。 伊嶋高男)
朝一番は鵙の声。すばらしい朝の景色。木々は朝の光を受けて濃やか。青葉 図書の田頭さんに初校を渡す。子ども俳句の件で来客。 今日の俳句 かりん熟れる心に灯るもののごと 正子 みそぎめく朝のシャワーに冬来る 〃 今日の鑑賞 町工場続き夜業の灯の続く 渡邉牛庵 (残業の灯が工場のあるかぎりともっている。工場の中では、機械と人間 が親しく働いているような感じさえする。灯に親しむ心が、労働の長さ を和らげてくれているようである。 正子)
おだやかな立冬。曇りがち。水煙12月号の初校を済ませる。 今日の俳句 大根の真白さ夕べ切り重ね 正子 立冬の海を空へとつなぐ靄 〃 今日の鑑賞 釣忍まだ青々と冬に入る 伊嶋高男 (手入れがいいのでしょう。釣り忍はまだ青々として、冬に向かう準備は すでに出来あがっている。 野上哲斉)
朝もやの中、雉の声が間近にして驚く。山から飛んできたばかりか、ふた声 鳴いてそれきり。 今日の俳句 わが心つんざき啼いて秋の雉 正子 海音のひとつは船音冬間近か 〃 ポプラ鳴る間近き冬の雨のごと 〃 桜紅葉夜はあおあおと進みたり 〃 桜紅葉乾きて巻けば崩るのみ 〃 今日の鑑賞 柚子黄色なんの手入れもないらしく 相原弘子 (確かに柚の黄色はこの句のようにくすんでいますね。柚独自の色で、し かし捨て難い主体性を感じますね。萬地郎) 小春日の一輪車の子ひょいと乗り 堀佐夜子 (「小春日」が、よく効いて、一輪車乗りの子どもが、いかにも楽しそう ですね。正子)
虫の音がいよいよ細く、空耳かと思うほど。山茶花は咲き始めたばかり。水 煙大会の出欠の確認。 今日の俳句 夕空のかりんいのちをかがやかす 正子 秋灯の輪に珈琲と句日記入れ 〃 今日の鑑賞 林間にあっけらかんと烏瓜 伊嶋高男 (いかにも高男さんらしい句。こだわりがない。「あっけらかん」という 言葉が生きていて、句に力がある。信之) 冷たくて重き熟柿を手で包む 渡邉牛庵 (熟柿の冷たくて重い感触は、実りの秋の充実感。口にしても、その舌触 りは、また格別である。信之) 新米を盛る盆持ちて神楽待つ 堀佐夜子 (神楽は、家々を回ってくるのですね。新米をお盆に盛って待っている時 の気持ちは、どんな思いでしょう。その思いを新米の透き通った清らか さが伝えてくれているような気がします。正子)
インターネット俳句センターへのアクセス50000回を記録。50000 回目は森隆博さん。20000回目も森隆博さん。いずれも早朝のアクセス 。すっかり暮れてからお使い。一面に晩秋の気配。えひめ子ども俳句会の用 事。 今日の俳句 暮れし店の奥きらきらと柿・蜜柑 正子 コスモスのまばらに濃ゆしみな仏 〃 「桜紅葉」と題して送るEメール 〃 今日の鑑賞 石畳の音の辺りに朴落ち葉 守屋光雅 (きれいな光景ですね。石畳に音がするのを聞き届けて、辺りを見れば 、大きな朴の葉が落ちていると言うのですが、静かな心境がいいと思 います。正子)
晴。刈田は存分に日を受けて、日翳るところは、ひつじ田。夕方の道は、草 の匂い、落ち葉の匂い。空無我堂で、パソコン教室、俳句教室、終日。 今日の俳句 霜月のみ仏あしたは僧ひとり 正子 ひやひやと絵を描く背なのかがまりて 〃 安息の鴨に夕影さしいたる 〃 今日の鑑賞 富士遠く初冠雪の宙に浮く 霧野萬地郎 (葉山に住んだことがあるので,なつかしい初冬の景です。穏やかな相模 湾に江ノ島が浮んで、洋上遥かに新雪の富士山がぽっかりと上のほうだ け見えています。高男) 新宿のビルの谷間の秋の墓所 守屋光雅 (墓所は昔からのあるのでしょうから、回りにビルが建ち並んでしまった 結果この様な光景になったのでしょうね。正子)
糸瓜の花が昨日と一昨日と吹いた風で消えてしまい、すすきに混じる泡立草 も倒れて、臥風先生の句の通り、珠のような秋日和。何かをし忘れそうな良 い天気。キャロットケーキを焼く。 今日の俳句 ふりむいて穂草の花を銜えし子 正子 秋川のどの石までも空の色 〃 木の実落ち夫をさびしがる手紙 〃 今日の鑑賞 蕎麦抜き鴨ネット句友と初対面 霧野萬地郎 連れ立ちて古き神田の長き夜 伊嶋高男 (出世間の句友の輪が広がってゆくのを嬉しく思い、お二人の一連の句で 、その雰囲気を充分知ることができるのも、また嬉しい。信之) 多摩川の瀬水は銀に秋深し 正子 (傾きかけた日差しの中で銀色に光る瀬、まさに晩秋ですね。吹いて来る 風の冷たさまでも感じられます。牛庵)
真昼間、電灯を消し忘れたかと幾たびも天井を見上げる。部屋の奥深くまで 日差して明るいせい。日本学生俳句協会の用事。 今日の俳句 身にしむやポプラに透ける碧き星 正子 今日の鑑賞 草の絮サリーのひとは歩を続け 相原弘子 (英国の植民地政策で東アフリカへ連れて来られたインド人がインド洋を 望む崖に正装して大勢集まっていたのを思い出しました。萬地郎)
夜来の雨が朝にはあがって、秋風がさわさわと雑木を一日吹く。 12月号水煙の原稿を青葉図書の田頭さんに渡す。 今日の俳句 うすあわき糸瓜の余花に朝曇る 正子 今日の鑑賞 荒神祭り心づくしの木の実落つ 森 隆博 (荒神というのは、かまどの神様、あるいは屋敷神様のようですが、秋の 取り入れが終ったころ行われる祭りのようです。そこにほんの心づくし にと木の実が降ってくる。静かであたたかな里の秋ですね。正子)